ポルシェAGは、3月30日、中国の上海モーターショーで4月18日にワールドプレミアとなる新型Cayenneにおいて、「Taycan」の要素を取り入れ、フルデジタル化されたディスプレイ、多彩なカスタマイズ、直感的な操作性を実現した「ポルシェドライバーエクスペリエンス」を提供すると発表した。
オートマチックギアセレクターがステアリングホイールの隣に配置されたことによりセンターコンソールにスペースが生まれ、ブラックパネルデザインの大型エアコン用のコントローラーを配置することが可能になったという。
ドライバー中心のCayenneのドライバーズシート
メータパネルは、フルデジタル化されたフリースタンディングデザインの12.6インチ曲面ディスプレイとなり、メーターパネルの表示内容は、レブカウンター、オンラインナビゲーション、ナイトビジョンアシスト、3D運転支援システムなど、装備レベルに応じて最大7種類が用意される。また、ポルシェならではの5連メータパネルデザインをデジタル時代に移行させたクラシックモードも用意されるという。
ドライビング時に重要なスイッチ類はステアリングの周囲にまとめられており、エンジンスタートボタンは、すべてのポルシェと同じくステアリングホイールと運転席側ドアの間に位置しする。ギアセレクターは、メータパネルとセンターディスプレイの間、ステアリングホイールの隣に配置された。これによりセンターコンソールに余裕が生まれ、収納スペースを拡大できるようになった。さらに、運転支援システムコントロールレバーが、ステアリングホイールに直接取り付けられているという。
911に由来するマルチファンクションスポーツステアリングホイールは全面的に見直されており、ノーマル、オフロード、スポーツ、スポーツプラスの各モードをステアリングホイールで直接選択できるドライビングモードスイッチが標準装備になった。メータパネルの機能やデザインを選択するためのトグルスイッチも、オプションのヘッドアップディスプレイのスイッチ類と同様にステアリングホイールにレイアウトされる。エアコンの設定は直感的に行うことが可能なだけでなく、心地よい手触りと美しさを兼ね備えた機能を実現しているという。
12.3インチセンターディスプレイは、ポルシェコミュニケーションマネジメントシステム(PCM)が一括制御される。ドライバーは従来と同じく、多くの運転機能や快適機能、標準装備のオンラインナビゲーションやマルチメディア機能をここで操作することが可能だ。
また、メータパネル全体、センターコンソールおよびドアの内側上部は完全に再設計されている。また、車内のすべてのエア吹き出し口には、ルーバーなしのデザインが初めて採用された。
その他、ワイヤレス充電機能付きの冷却式スマートフォン収納スペースが標準装備されることで、充電電力が最大15Wに最適化されるだけでなく、フロントストレージコンパートメントに2つのUSB-Cポート、センターコンソール後部に2つのUSB-Cポートが新たに追加。すべてのUSBポートには、急速充電機能が備わる。
さらにフロントのUSBポートは、スマートフォンをポルシェコミュニケーションマネジメントシステム(PCM)に接続可能となっており、スマートフォンと車両のペアリングはPCMに表示されたQRコードをスマートフォンで読み取るだけで実現できるという。
※画像は欧州仕様につき、日本仕様とは異なる場合がある。
(Text Toru Matsumura)