ここ数日間、「Audi e-tron Sportback 1st edition」をお借りしているのですが、これがなかなか面白い!

Audi e-tron Sportbackがどんなクルマかはこちらを、

そして、試乗記はこちらを、

それぞれご覧いただくとして、アウディ ブランドとしては2番目の電気自動車であるAudi e-tron Sportbackの完成度はきわめて高く、洗練された走りを実現しているのはレポートでも紹介したとおりです。

ただ試乗会では、走行距離が短かったので“電費”のチェックができなかったのと、実際に充電するチェンスもありませんでした。そこで、電費をチェックしつつ、いろいろな場所で充電してみることにしました。

Audi e-tron Sportback 55 quattro 1st editionのカタログ電費は245Wh/kmです。これだとピントこないので、1kWhあたりの走行距離に直してみると、4.08km/kWhになります。つまり、スペック上は1kWhの電力で4.08km走ることになります。

今回は、高速道路を中心に走りましたが、内燃機関のクルマと違って、電気自動車は必ずしも高速燃費は良くありません。巡航するなら、100km/hよりも80km/hのほうが電費は良くなります。

そして、気をつけたいのが回生ブレーキ。Audi e-tron Sportbackは強力な回生ブレーキが効きますが、だからといって回生ブレーキ→加速→回生ブレーキ→加速を繰り返してしまうのは、電費には良くありません。

回生ブレーキではエネルギーを100%回収できないので、たとえば、100km/hから80km/hに減速する際に回収される電力と、80km/hから100km/hに加速する電力を比べると後者のほうが多く、加減速を繰り返すとそのぶん電力のロスになります。

そのため、エネルギーロスを少なくするには、一度のせたスピードを無駄に落とさないようにすることが大切。それには、遠くを見て、道路状況を先読みするのが肝腎です。そんなことを心がけて走った結果、電費は軒並み4.3km/kWh以上を記録。常磐道〜首都高速〜東名高速を約330km走行したときは、4.9km/kWhを記録しました。これはカタログ値の約1.2倍ですから、航続距離はカタログ値の405kmを1.2倍して、計算上は480km以上走れることになりますなります。

エンジン車もそうですが、走り方によって、燃費や電費は大きく変わります。しばらくは、“ひとり電費チェレンジ”で、低電費のテクニックを磨きたいと思います(笑)

充電の話はまた今度!

(Text by Satoshi Ubukata)