2025年9月中旬、愛知県蒲郡市にあるスパ西浦モーターパークにおいて、「オールメイド・イン・ジャパン」を貫く日本を代表するホイールブランドの「RAYS(レイズ)」による自社のホイールの比較検証テストが行われた。

画像: 2025年9月中旬、スパ西浦モーターパーク(愛知県蒲郡市)において「ZE40(左)」「TE37SAGA S-plus(中央)」「CE28N-plus(右)」の比較検証テストが行われた。

2025年9月中旬、スパ西浦モーターパーク(愛知県蒲郡市)において「ZE40(左)」「TE37SAGA S-plus(中央)」「CE28N-plus(右)」の比較検証テストが行われた。

「スパ西浦モーターパーク」は、全長1561mを誇るJAF(日本自動車連盟)およびMFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)公認のサーキットだ。眼前には三河湾が広がり、海沿いの道を数キロ走れば旅館やホテルも点在する。

比較検証テスト当日はときどき雨がパラつくものの、終日ほぼ曇り。結果として猛暑日は免れたので、この時期としてはまずまずの天候といえるだろう。

スパ西浦モーターパークのパドックにはRAYSが持ち込んだトヨタ GR86が用意され、同社のスタッフがセットアップを行う。比較検証テストを担当するのは、愛知県出身のラリードライバー、勝田範彦選手だ。

画像: 比較検証テストを担当した愛知県出身のラリードライバー、勝田範彦選手。2025年シーズンの全日本ラリー選手権に参戦している。

比較検証テストを担当した愛知県出身のラリードライバー、勝田範彦選手。2025年シーズンの全日本ラリー選手権に参戦している。

勝田選手は、1993年に全日本ラリー選手権にフル参戦して以来、これまで9回のタイトル獲得した名ドライバーである。現在はLUCK with ROOKIE Racing Rally teamに所属し、2025年シーズンの全日本ラリー選手権に参戦している。

なお、同選手の父親は初代全日本ラリー選手権王者で元WRCドライバーの勝田照夫氏、また息子である勝田貴元選手も現役のWRCドライバーであり、親子3代にわたってラリーの世界で活躍していることになる。

今回、RAYSが比較検証のために用意したホイールは「TE37SAGA S-plus」、「CE28N-plus」、「ZE40」の3種。1周1561mのコースを繰り返しラップし、ピットインのたびに勝田選手とレイズのスタッフが情報を共有する。GR86がジャッキアップされ、タイヤの表面温度などの各種データが計測し、チェックシートに記入する。これらの作業を繰り返すことでさまざまデータが蓄積されていく。

このようなテストを繰り返すことにより、レイズのスタッフや開発陣がイメージする各ホイールの味付けにプロドライバーの評価を加えていく。この総合評価が、同社の製品におけるマッピングへと反映されることになる。

画像: ピットインを繰り返し、そのたびに勝田選手からのフィードバックがスタッフに伝えられる。

ピットインを繰り返し、そのたびに勝田選手からのフィードバックがスタッフに伝えられる。

たとえば「サーキットでのラップタイムを縮めたい場合に最適なモデル」をユーザーがすぐさま見極められるように導くことも、今回のテストでは重要な意味合いを持っているのだ。もちろん、比較テストで得られたデータが今後の商品開発に活かされることはいうまでもない。

ホイール選びの理由はオーナーによってさまざまだ。ドレスアップが目的の場合もあれば、サーキットでのラップタイムをコンマ1秒を削るべくチョイスするケースももちろんある。

画像: 1度のテスト走行で真っ白だったホイールが、ブレーキダストでこれほどまでに黒くなる。

1度のテスト走行で真っ白だったホイールが、ブレーキダストでこれほどまでに黒くなる。

いずれにしても、1度購入したホイールを「なんだかしっくりこないから」という理由だけですぐさま別のモデルに買い換えることができるユーザーは限られる。サイズを問わず、少なくとも10万円単位の出費を伴うからだ。

特に、コンマ1秒単位のタイムを削るべくホイールをチョイスを考えているユーザーであれば、メーカーが公式に発表しているデータや商品の特長を示す文面が最後の一押しになることも少なくない。同社のスタッフもその重要性を熟知しているからこそ、おのずとテストにも熱が入る。

画像: 「57NR」のスポーク間にある“くぼみ”は、ホイールの重量増を最小限に抑えつつ剛性アップにも寄与する新意匠「C-FORM」だ。

「57NR」のスポーク間にある“くぼみ”は、ホイールの重量増を最小限に抑えつつ剛性アップにも寄与する新意匠「C-FORM」だ。

同社の「オールメイド・イン・ジャパン」に対するこだわりと情熱が半端ではないことに異論を唱える人はいないだろう。その熱量が製品を通じてユーザーに伝わっているからこそ、多くの熱狂的なRAYSファンを獲得していることは間違いない。

(Text & Photos by Toru Matsumura)

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