ついつい地元だと軽んじて、どれどれ覗き込むこともしない。それは良くないことだ……先日そんなことを思いつつ「海老名サービスエリア」を利用した際に食べたのが、「あつぎポークのソースかつ丼」です。
美味しい地場産の豚肉「あつぎポーク」は神奈川の百選にも選ばれたとのこと。そんな豚肉が食べられる海老名サービスエリア下り線の「農場直送あつぎポーク うすいファーム」。
なにしろ、ふだんわが家からここまで空いていれば30分とかからない場所。渋滞の名所「綾瀬バス停」付近の渋滞にはまっても1時間を大きく超えることは稀な場所なので、そもそもここでそうがっつり食べようという機会が、わりと少なめだという前提はあります。
しかし、その前提にもかかわらず、またきて食べてもいいかなと思ってしまいました。
たしかに地元産品を使用した料理とはいえ、ソースかつ丼のイメージもありません。しかし、こういう形でもっと売り出してもいいかも! そう思わせる美味しいソースかつ丼でした。
一口かぶりついて造作なく噛み切れて、筋っぽい感じもありません。これならお子さんから年配の方でも召し上がっていただけることでしょう。
箸で持ち上げやすいということもあり、こんなアピアランスでも、取りおく小皿が特に要らない寄せやすさ。寄せてはご飯を食らう。そしてまたソースの染みたロースカツを口に運ぶ。
どんぶりで、ときに“あたま(具)”ばかり減ってしまったり、ご飯ばかり減ってしまったり。そういうことも、単調な味で、これ見よがしななりだと発生しがちです。これはそんなことがありませんでした。
ソースは酸味も効いて華やかな香り。ソースとはいえ、日本人の食卓で親しまれてきた味ですよね。
目的地についてからも力のあるものを食べよう! とチョイスしましたが、にもかかわらず、食後のトゥーヘビーというか、何かパワーをつけたのか打ちのめされたのかわからない揚げ物メニューとは一線を画すソースかつ丼でした。
近くのサービスエリアだからといってこういうのがあるから油断も隙もありません。ぜひお近くのパーキングの高速メシ、チェックしてみてくださいね。
(Text & photos by Kentaro Nakagomi)