2020年12月、「ポロ」の仕様が一部変更になりました。試乗車が導入されたというので、さっそくチェックしてみることに。
今回の仕様変更では、純正インフォテインメントシステムが変更になり、テレマティクスサービスの「We Connect」が利用できるようになりました。
その概要は上記のニュースをご覧いただくとして、実車を見て気づいたのがVWエンブレムまわり。VWマークが最新のデザインになったことに加えて、リヤのVWエンブレム下に「POLO」のバッジが移されていたのです。仕様変更後のモデルというのが、ひと目でわかります。
今回試乗したのは上級グレードの「ポロTSIハイライン」で、オプションのナビゲーションシステム“Discover Media”が装着されていました。
We Connectについては上の記事に譲るとして、今回、ぜひ試したかったのが「ワイヤレスCarPlay」です。
CarPlayは、iPhoneをカーオーディオやカーナビにつないで、iPhoneのアプリをインフォテインメントで利用できるというもの。フォルクスワーゲン純正インフォテインメント「Composition Media」や比較的新しい「Discover Pro」で利用可能です。
私も愛車のeゴルフに加えて、新車の試乗でもCarPlayを利用しています。どのクルマでも同じユーザーインターフェイスで使えるので、乗り換えても迷わずに済むのがお気に入りのポイントです。
一方、CarPlayを使うには、車両のインフォテインメントシステムとiPhoneをケーブルで接続する必要があり、煩わしく感じていました。eゴルフにはスマートフォーンのワイヤレスチャージング機能がないので、iPhoneの充電をかねてケーブル接続すると思えばガマンできますが、ワイヤレスチャージング機能が搭載されているモデルでは、CarPlayのためにケーブル接続してしまうと、せっかくのワイヤレスチャージング機能も魅力は半減してしまいます。
そんな悩みを一気に解決してくれるのが、ワイヤレスCarPlay。このポロに装着される純正ナビゲーションシステム“Discover Media”に、待望のワイヤレスCarPlayが搭載されたのです。
接続設定は意外に簡単です。MMIのメニューで「App-Connect」を呼び出すと、iPhoneとのケーブル接続を求められますが、ここはスルー。右下の“ギヤ”のマークをタッチし、App-Connect設定画面に進みます。
App-Connect設定画面で「モバイル機器」をタッチすると、接続されているモバイル機器の一覧が表示されます。
この時点では何も接続されていません。機器を追加するために、右上のアイコンからBluetooth設定画面を開きます。
この画面が表示されたところで、iPhoneを操作して、Bluetoothのペアリングを行います。
Bluetoothのペアリングが終わると、iPhoneと純正ナビゲーションシステム“Discover Media”との接続方法が訊かれますので、「Apple CarPlay」を選択すれば、設定は終了です。
あとはケーブル接続と同じように、ワイヤレスでCarPlayが利用できるようになります。
CarPlay利用中は、iPhoneと純正ナビゲーションシステム“Discover Media”はWi-Fiで接続されます。Bluetoothは、iPhoneを検知し、Wi-Fi接続を開始するためだけに使われているようです。
ワイヤレスCarPlayは、一度設定してしまえばあとは自動的に使えるようになりますので、クルマに乗るたびにiPhoneをバッグから取り出す必要はなくなりますし、充電が必要なときも、ワイヤレスチャージャーが搭載されるポロなら、センターコンソールにスマートフォンを置くだけで済みます。
この便利さがうらやましい!
(Text by Satoshi Ubukata)