フォルクスワーゲン グループ ジャパンでは、2020年12月から新世代インフォテインメントシステムの導入を開始しました。これを搭載するT-Crossで、さっそく「We Connect」を体験してきました。

新世代インフォテインメントシステムは「MIB3」と呼ばれ、まずはT-CrossとT-Rocから導入がスタートします。

新世代インフォテインメントシステムとWe Connectの概要は上のリンクをご覧いただくとして、T-Cross、T-Rocとも最新モデルはフロントグリルのVWマークが新しいデザインに変更されています。

T-Cross

グラブボックスを覗いてみると、SDカードスロットがなくなっています。

音楽再生や地図更新は、SDカードの代わりにUSBメモリーを使うことが可能です。USBはUSB3に変更になりました。

これまで情報サーバーとの接続にはスマートフォンなどのテザリングを利用していましたが、新しいインフォテインメントシステムでは、モバイル通信機能が内蔵されたことが大きな違い。しかも物理SIMではなく「eSIM」を利用するため、SIMの入れ忘れなどの心配がありません。

取得できる情報としては「ガソリンスタンド」や「駐車場」などがあります。ガソリンスタンドは価格情報が、駐車場は満空情報などが入手できるので、それを参考に目的地に設定することが可能です。これらは、従来の“Guide & Inform”を受け継いでいます。

新しい機能としては、スマートフォンのアプリからドアの施錠&解錠の状態がわかり、さらに、アプリで施錠や解錠が行えるようになりました。また、駐車位置をアプリから確認することも可能です。

一番重宝するのが、地図の自動更新。ふだんクルマを利用するエリアの地図は、定期的に最新情報に更新されます。また、移動先でも新たな情報があれば、地図を更新してくれます。

交通情報は、従来オンラインでVICS情報を取得していましたが、新しいインフォテインメントシステムではプローブ情報をもとにした交通情報をオンラインで取得。VICSがカバーしていない道路の渋滞状況がわかるようになります。

さらに、新しいインフォテインメントシステムでは、Apple MusicやKK BOXの音楽ストリーミングが、インフォテインメントシステムからログインすることで使えるようになりました(ただし、ミュージックプロバイダーとの契約と、テザリングなどによるインターネット接続が必要)。

iPhoneと接続する「CarPlay」がワイヤレス対応になったというのも、見逃せないですね!

利用料金は、We Connect Plusと呼ばれる情報提供機能やリモート操作機能が3年間無償、車両情報を確認できるWe Connectが10年間無償。無償期間終了後は、有償でサービスの延長が可能です。

ちなみに、従来のインフォテインメントシステムでCar-Netを使用している場合、サービス内容は変更ありませんが、スマートフォンのアプリが新しくなっています。

(Text & photos by Satoshi Ubukata)