2019年4月14日、フォルクスワーゲンは上海モーターショーに先がけて「Brand SUV Night」を開催し、電気自動車のコンセプト「ID. ROOMZZ」を披露した。

ID. ROOMZZは、フォルクスワーゲンの新しい電気自動車「ID.」ファミリーの6番目のモデル。写真からもわかるようにID.ファミリー初のSUVで、全長4930×全幅1903×全高1675mmの余裕あるサイズのボディを採用。市販時には3列シートを搭載する。

電気自動車用のプラットフォームである「MEB」シャシーを採用する。車両のフロア部分に82kWhの駆動用バッテリーを搭載し、前75kW、後150kWの2モーターで4MOTION、すなわち、4輪駆動を実現。0-100km/h加速は6.6秒、最高速は180km/hを誇る。航続距離は、欧州WLTPサイクルで450kmに達する。

コンセプト段階のID. ROOMZZには、特定条件下で完全自動運転に対応するレベル4の自動運転機能を搭載。ドライバーがステアリングを握るID. Driveモードでは通常のシート配置となる一方、自動運転のID. Pilotモードではシートが25度内側に回転して、よりコミュニケーションを取りやすくなる。さらに、ID. Pilot Relaxモードではシート調整の自由度が増す。

ID. ROOMZZには従来型のメータパネルは装着されず、ID. Driveモード使用時のみ、ステアリングホイールとメーターパネルが姿を現す。

このID. ROOMZZは2021年に市販化が予定され、まずは電気自動車の最大マーケットである中国から投入されることになる。

(Text by Satoshi Ubukata)