アウディは12月10日、インゴルシュタッドにあるアウディ スポーツパークで、来年のル・マン24時間耐久レースやインターコンチネンタル ル・マン シリーズに向けたニューモデル、アウディ R18を発表した。


アウディは1999年にル・マン24時間レースに参戦を開始して以来、R8、R10 TDI、R15 TDIが通算9勝を挙げている。これは16回優勝しているポルシェについで、2番目の記録である(フェラーリも同じく9勝)。

今回発表されたR18の最大の特徴は、今までとは違いクローズドボディが採用されたことだ。今回クローズドボディに変更した理由についてアウディ モータースポーツ代表のW・ウルリッヒ博士は、「ル・マンにおけるエアロダイナミクスはこれからはますます重要になる」と話している。最大のライバルともいえる、プジョー908がクローズドボディを採用しているが、アウディ スポーツ内で行われた風洞実験でオープンボディよりアドバンテージがあることは確認されている。

また今まで通りディーゼルエンジンを搭載するが、5.5リッター V10 TDIから3.7リッター V6 TDIに変更となり、新しく開発された6速トランスミッションと組み合わされる。


R18の開発は2009年中盤からスタート、シャシーダイナモによる新しいV6 TDIエンジンのテストは今年の夏から始まっている。そして11月下旬には、A・マクニッシュによるシェイクダウンが行われた。R18は2011年4月24日のル・マン公式テストを経て、5月8日スパ・フランコルシャン6時間レースでデビューとなる。来年、R18が10回目のル・マン24時間レース優勝を果たすことを期待したい。

(Text by M.MAKIMURA)