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自動車の電動化に向けたフォルクスワーゲンの取り組み「e-mobility」のひとつとして、EV(電気自動車)とともに普及を進めているのがPHEV(プラグインハイブリッド)だ。その第一弾として日本市場に投入されたのが、ゴルフをベースとしたPHEVの「ゴルフGTE」である。
ゴルフGTEは、その名前やデザインに表れているように、フォルクスワーゲンのスポーツモデル「ゴルフGTI」を強く意識したモデルで、スポーティな走りと環境への配慮を両立したユニークなPHEVなのだ。
ゴルフGTEのエクステリアは、ゴルフGTI同様、ヘッドライトとラジエターグリルを貫く水平バーを備えているが、バーの色がレッドではなく、e-mobilityのイメージカラーであるブルーとしたことや、C字型のフロントLEDランプを搭載することでゴルフGTIとの違いを明確に示している。ヘッドライトやウインカー、テールライト、ライセンスプレートライトなどにもLEDを採用する。
インテリアは、ゴルフGTIを彷彿とさせるタータンチェック柄のスポーツシートを採用。こちらも、アクセントにブルーを採り入れ、さらにドアトリムやドアシルプレートのイルミネーションなどもブルーとすることでGTEらしさを表現した。ゴルフGTE専用のメーターパネルには、回転計に代えてパワーメーターを装着することで、PHEVであることがひと目でわかるようになっている。
パワートレインは、最高出力150ps、最大トルク25.5kgmの1.4 TSIエンジンと、定格出力55kW(75ps)、最高出力80kW(109ps)、最大トルク33.6kgmの電気モーターを組み合わせたパラレル式のハイブリッドシステムを採用。6速DSGを介して前輪を駆動する。
パワートレインは、最高出力150ps、最大トルク25.5kgmの1.4 TSIエンジンと、定格出力55kW(75ps)、最高出力80kW(109ps)、最大トルク33.6kgmの電気モーターを組み合わせたパラレル式のハイブリッドシステムを採用。6速DSGを介して前輪を駆動する。
EVとして電気モーターだけで走る「Eモード」を選べば最大53.1km(JC08モード)の走行が可能。最高速は130km/hにおよぶ。一方、エンジンとモーターを組み合わせて走る「ハイブリッドモード」では、23.8km/L(JC08モード)の低燃費を実現する。
そして、「GTEモード」はエンジンとモーターのパワーを最大限に生かすことが可能なモードで、さらに、アクセルペダルやDSG、ステアリングの特性がスポーティに変わるとともに、オプションのDCC装着車ではその設定がスポーツに変更されて、ダイナミックな走りが楽しめる。0-100km/h加速は7.6秒をマークする。
バッテリーの充電は、フロントグリルのVWエンブレムの背後にある充電ソケットを用いる。200Vの普通充電に対応し、200Vの家庭用電源を使用した場合、フル充電に要する時間は約3時間だ。EVと異なり、バッテリーがほぼ空の状態でもハイブリッド走行が可能であり、必ずしも外部からの充電を必要としないのはPHEVならではの特長である。
ゴルフGTEには専用機能を備えた純正インフォテインメントシステム「ディスカバープロ」が標準装着される。通常のインフォテインメント機能に加えて、EV走行可能な範囲を表示する「レンジモニター」、走行中のエネルギーの流れを表示する「エネルギーフローインジケーター」、充電時間などを管理する「eマネージャー」などの専用機能が追加される。
また、2015年11月からはゴルフGTEユーザー向けに「Car-Net e-Remote」サービスが始まる予定。これは、PCやスマートフォンからクルマの状況を確認したり、事前に空調を作動させたりできるものだ。
ボディカラーは5色(オリックスホワイト マザーオブパールエフェクトは6万4800円の有償オプション)を設定。オプションとしては、DCCパッケージ(21万6000円)、セーフティパッケージ(10万8000円)、レザーシートパッケージ(27万円)、電動パノラマスライディングルーフ(12万9600円)が用意される。
ゴルフGTEの価格は499万円。エコカー免税対象であるとともに、車両の購入に際しては、最大38万円のクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費が適用される。
(Text by S.Ubukata / Photos by M.Arakawa)
(Text by S.Ubukata / Photos by M.Arakawa)