現行のゴルフ7は2012年の登場で、フォルクスワーゲングループが開発した新しいモジュールコンセプト「MQB」を用いたまったく新しいモデルとして注目を集めたのは記憶に新しい。
フォルクスワーゲンはこのゴルフ7を大幅にアップデートしたモデルを登場させるとしているが、これがマイナーチェンジ版のゴルフ7なのか、フルモデルチェンジしてゴルフ8とするのかを現時点では明らかにしていない。
過去の例を見ると、ゴルフ1の登場が1974年、ゴルフ2が1983年、ゴルフ3が1991年、ゴルフ4が1997年、ゴルフ5が2003年、ゴルフ6が2008年、ゴルフ7が2012年で、モデルサイクルはゴルフ1が9年、ゴルフ2が8年、ゴルフ3が6年、ゴルフ4が6年、ゴルフ5が5年、ゴルフ6が4年と徐々に短くなっているのがわかる。
ただし、ゴルフ6はゴルフ5の基本設計を踏襲しており、ゴルフ5のビッグマイナーチェンジ版と見れば、4年というモデルサイクルは決して短いものではない。
ゴルフ7とほぼ同時期に登場した現行「アウディA3」が先ごろヨーロッパでマイナーチェンジしたことを考えると、ゴルフ7のアップデートもマイナーチェンジのレベルであることは容易に予想できるが、ゴルフのイメージチェンジを図るためにあえてフルモデルチェンジと銘打って登場したとしても不思議ではない。日本車に比べて長いモデルサイクルが魅力のひとつと考えるゴルフファンにとっては、あまり歓迎できる話ではないが......。
その一方で、最新のパサートなどに採用される渋滞時追従支援システム"Traffic Assist"やデジタルメータークラスター"Active Info Display"、LEDヘッドライトといった最新デバイスの搭載が期待できるし、2016年4月に発表した新エンジン「EA211 TSI evo」の1.5 TSIが採用される可能性も高い。
新しいゴルフがどんな進化を遂げるのか。11月に迫ったワールドプレミアが楽しみだ。
(Text by S.Ubukata)