2016年4月28日、フォルクスワーゲンは、第37回ウイーン国際エンジンシンポジウムで新エンジン「EA211 TSI evo」を発表した。
新エンジンは、ミラーサイクルと呼ばれる燃焼方式や可変タービンジオメトリー（VTG）ターボなどを新たに採用するとともに、革新的な熱管理、気筒休止システムの"アクティブシリンダーマネージメント（ACT）"、アトモスフェリック プラズマ スプレー（APS）方式でコーティングされたシリンダーライナーなどにより、効率をさらに高めたのが特徴だ。
フォルクスワーゲンは、最初に96kWと110kWの1.5L TSIエンジンを市場に投入する予定で、従来の1.4 TSI（92kW）に比べて燃費を最大10％向上。その一方で、VTGターボにより、アクセルペダルを踏み込んでから最大トルクが得られるまでの時間は、約35％も短縮したという。フォルクスワーゲンは2016年後半からこの1.5 TSIエンジンを積んだクルマを販売する。アウディがひとあし先に2L直列4気筒エンジンにミラーサイクルを採用したこともあり、次世代のTSI（TFSI）エンジンとして今後注目が高まりそうだ。
(Text by S.Ubukata)
