メディア枠(参加出版社用)の車輌は後回しにされたようで、中にはフリー走行の三日目に受け取って一晩中走り回って慣らしをしたところもありました。まだGTIは正規導入前であったこと、日本ではカタログモデルとならないタイプの車輌であったことも導入が遅れた理由だったようです。
では何がカタログモデルと違うのか?何が同じなのか?について、ハード面とソフト面から紹介してみます。
<標準パッケージ車輌本体価格>
365万円
<標準パッケージ内容>
- 6Pロールケージ(JAF公認レースのためスチール製)
- レース用牽引フック(前後)
- 4点式シートベルト(WILLANS製)
- レース用ブレーキパッド(前後1セットずつ)
- レース用ホイール(Volkswagen Racing)4本
- Sタイヤ(BS RE55S SR2)4本
- レース専用DSGプログラム
<車輌スペック>
GTI、2ドア、右ハンドル、DSG
そうそう、もちろん前席シートは2ドア用にワンタッチで後部座席にアクセスできるようにはなっています。サイドサポートの張り出しが4ドア用より若干強いという話もありますが、言われなければまったく気付かない程度のものです。ロールケージについても室内への張り出しは少なく乗員もトランクも犠牲になってはおらず、室内にいても全く気になりません。なかなか考え抜かれた良い作りになっています。
ソフト面としては「レース専用DSGプログラム」が最大にして唯一の違いです。DSGを使った初のVW公認レースが日本シリーズだったので、ドイツ本国の開発スタッフや開発責任者の博士が来て、ずいぶん時間をかけて一台一台にプログラムをインストールしていたのをよく覚えています。エンジン本体のパワーアップをするためのプログラムはアフターマーケットでもずいぶん開発されてきていますが、DSGのプログラムは制御がかなり複雑なのと需要もないのか自分自身では耳にしたことはありません。
(続く)
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