先日開催された東京モーターショーでジャパンプレミアを果たしたばかりのゴルフ ヴァリアントが、早くも日本に上陸。発売を前に、ひと足先に試すことができた。
新型ゴルフ ヴァリアントの概要については
さて、ゴルフ ヴァリアントTSIコンフォートラインは、ハッチバックのゴルフTSIコンフォートラインに準ずるパワートレインや装備を採用しながら、ハッチバックのわずか5000円高の269万5000円を実現している。
さて、ゴルフ ヴァリアントTSIコンフォートラインは、ハッチバックのゴルフTSIコンフォートラインに準ずるパワートレインや装備を採用しながら、ハッチバックのわずか5000円高の269万5000円を実現している。
105psを発揮する1.2 TSIを搭載し、プリクラッシュブレーキシステムやシティエマージェンシーブレーキを標準装着。205/55R16+アルミホイール、ファブリックのコンフォートシートなど装備も充実していて、予備知識なしで運転席に座れば、ハッチバックとの違いに気づくことはないだろう。
しかし、仔細に見比べてみると、ハッチバックのコンフォートラインに標準のアダプティブクルーズコントロールや2ゾーンフルオートエアコン、リヤビューカメラ、パドルシフトなどが未装着になっていて、それにより価格を抑えているのがわかった。
ハッチバック同様、エンブレムを操作してテールゲートを開けると......ラゲッジスペースはとても広い! 先代でも十分に広く、僕の使い方ではその広さを持て余し気味だったが、この新型ではさらに100Lも拡大されているのだから、たくさん荷物を積む人は見逃せないだろう。
荷室のレバーで簡単に後席が倒せたり、トノカバーやラゲッジネットが床下に収納できるのもうれしい進化だ。
ただ、ひとつ残念なのが、後席を倒したときに、フロアが完全にフラットにならないこと。これまでは、荷室を広げる際、まずは後席の座面を前に起こし、背もたれを倒す"ダブルフォールディング"式を採用していた。操作は面倒だが、フロアはフラットになる。しかし、今回はこのダブルフォールディングを採用しないため、操作は簡単になったものの、倒した背もたれが少し傾いてしまうのだ。
さて、カンジンの走りはというと、ハッチバックに比べて60kg増した車両重量がどんな影響を及ぼすか気になるところだが......。
高速道路も、合流や追い越しの加速は十分なレベルだ。静粛性もとても優秀なのも、新型ゴルフファミリーの見どころだ。
乗り心地は、ハッチバックよりも多少硬めだが、そのぶんフラット感が高く、快適さも損なわれてはいなかった。とてもバランスのいい仕上がりである。
ところで、リアクオーターウインドーのあるヴァリアントは、斜め後方が見やすく、運転のしやすさではハッチバックを凌いでいる。僕がゴルフ ヴァリアントを好んで所有したのは、こんな理由もあった。
ということで、広い荷室がほしい人はもちろんのこと、運転がしやすいゴルフがほしいという人にはオススメのゴルフ ヴァリアント。僕自身も、ハッチバックとヴァリアントなら、ヴァリアントを選んでしまいそうだ。
今回は試乗会ということでコンフォートラインしか試せなかったが、「ハイラインは?」「燃費は?」という疑問には、今後クルマを借り出して、じっくりチェックしようと思っている。
(Text by S.Ubukata / Photos by M.Arakawa)