2025年9月21日、宮城県のスポーツランドSUGOにおいて2025 AUTOBACS SUPER GT Round 6「SUGO GT 300km RACE」が開催され、GT300クラスでは#666 seven × seven PORSCHE GT3Rが3位でフィニッシュし、初の表彰台を獲得した。

FIA GT3などが集うGT300クラスには28台がエントリーし、フォルクスワーゲングループ傘下のブランドとしては、PORSCHE 911 GT3Rが1台、LAMBORGHINI HURACAN GT3が2台参戦している。マシンとドライバーの顔ぶれは次のとおり。

  • #0 VENTENY Lamborghini GT3……小暮卓史/元嶋佑弥
  • #87 METALIVE S Lamborghini GT3……松浦孝亮/坂口夏月
  • #666 seven × seven PORSCHE GT3R……近藤 翼/ハリー・キング

公式予選

9月20日の午後、スポーツランドSUGOでは、ドライコンディションのもと、ノックアウト方式の予選が行われた。最初に行われたQ1 A組では、#666 seven × seven PORSCHE GT3Rのキング選手が1分18秒016の4番手、Q1 B組みでは、#87 METALIVE S Lamborghini GT3の松浦選手が1分17秒887の2番手、#0 VENTENY Lamborghini GT3の元嶋選手が1分18秒263の5番手で、いずれもQ2進出を果たす。

Q2では、#0 VENTENY Lamborghini GT3の小暮選手が1分17秒640でクラス3番手。一方、#666 seven × seven PORSCHE GT3Rの近藤選手は1分17秒900でクラス9番手から、#87 METALIVE S Lamborghini GT3の坂口選手は1分18秒326でクラス13番手からのスタートとなった。

GT300クラスのポールポジションは#7 CARGUY FERRARI 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)が、GT500クラスは#16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤 蓮)がそれぞれ獲得している。

決勝

9月21日、秋の気配が感じられるスポーツランドSUGOでは、13時45分、300kmの決勝レースがスタートした。GT300クラスは、ポールポジションからスタートした#7 CARGUY FERRARI 296 GT3のオサリバン選手がホールショットを獲得する一方、そのすぐうしろでは2番手の#60 Syntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹/河野駿佑)に3番手の#0 VENTENY Lamborghini GT3の元嶋選手が襲いかかる。さらに後方では#87 METALIVE S Lamborghini GT3は他車との接触によりマシンにダメージを受け、緊急ピットインを行うなど、のっけから目が離せない状況になった。

GT300クラスのスタートの様子

#0 VENTENY Lamborghini GT3を抑えた#60 Syntium LMcorsa LC500 GTは、その後はトップを走る#7 CARGUY FERRARI 296 GT3を追い詰める展開になり、7周目にはついにトップに踊り出ることになる。その後方では、#0 VENTENY Lamborghini GT3が徐々に順位を落とす一方、#666 seven × seven PORSCHE GT3Rは15周目に6位までポジションを果たし、表彰台へと近づいていく。

レース中盤に入ると、トップの#60 Syntium LMcorsa LC500 GTに#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)と#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/平手晃平)が迫り、バトルが続くなかでトップの#60 Syntium LMcorsa LC500 GTが28周目にピットストップ。その後しばらくして、#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rがピットストップを行い、ピットストップ終了組では#60 Syntium LMcorsa LC500 GTが実質トップに返り咲く一方、実質2番手に#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rがポジションを上げ、これに、#777 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)、#31 apr LC500h GT(オリバー・ラスムッセン/小山美姫)、そして、#4 グッドスマイル 初音ミク AMGが続く。

そして45周目、最終コーナーで複数台が絡むアクシデントが発生し、GT300クラスの#777 D'station Vantage GT3、#31 apr LC500h GT、#20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)、GT500クラスの#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)が線戦から離脱するとともに、レースは赤旗で一時中断となった。

#60 Syntium LMcorsa LC500 GTがGT300クラス優勝

16時に再開されたレースは16時30分までのタイムレースになり、#60 Syntium LMcorsa LC500 GTと#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rがトップ争いを演じる一方、#666 seven × seven PORSCHE GT3Rが3番手に浮上する。レースは#60 Syntium LMcorsa LC500 GTを守りきり、2011年以来の優勝。2位に#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R、そして、3位には#666 seven × seven PORSCHE GT3Rが入った。

3位でフィニッシュし、初の表彰台を獲得した#666 seven × seven PORSCHE GT3R

#0 VENTENY Lamborghini GT3は15番手、#87 METALIVE S Lamborghini GT3は18番手でそれぞれレースを終えている。

GT300クラス 決勝結果

順位No.マシンドライバー
160Syntium LMcorsa LC500 GT吉本大樹/河野駿佑
256リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/平手晃平
3666seven × seven PORSCHE GT3R近藤 翼/ハリー・キング
150VENTENY Lamborghini GT3小暮卓史/元嶋佑弥
1887METALIVE S Lamborghini GT3松浦孝亮/坂口夏月

GT500クラスは、#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)と#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)が中盤以降、トップ争いを演じるが、ファイナルラップとなる70周目の馬の背コーナーで#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zが先行する#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraをパスして逆転し、劇的な勝利を収めた。

GT500クラス 決勝結果

順位No.マシンドライバー
124リアライズコーポレーション ADVAN Z松田次生/名取鉄平
239DENSO KOBELCO SARD GR Supra関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ
317Astemo CIVIC TYPE R-GT塚越広大/小出 峻

次の第7戦は10月19日、大分県のオートポリスで開催される。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by GTA)