その第1弾としてアウディジャパンが日本に導入するのがプレミアムミディアムセダンの「アウディA6ハイブリッド」だ。
モーターによりエンジンをアシストする「ハイブリッド走行」、惰力走行時にエンジンを停止する「コースティング」、減速時に発電してエネルギーを回収する「回生ブレーキ」、電気の力だけで走る「EV走行」などを組み合わせることで低燃費を実現する。
センターコンソールのボタンで「EVモード」を選べば、最高100km/hまでエンジンを使わずに走行できる。また、60km/h定速で最大3kmの走行が可能だ。
注目すべきは搭載されるエンジン。プレミアムミディアムクラスのA6に、4気筒の2.0 TFSIを採用したのだ。2.0 TFSIは、最高出力211ps、最大トルク35.7kgmの実力。一方、アシスト用のモーターは54ps、21.4kgmのスペックで、トータルの最高出力と最大トルクはそれぞれ245ps、49.0kgmと、優に6気筒エンジンを凌ぐレベルだ。それでいてJC08モード燃費は13.8km/Lを実現している。
省エネルギーに貢献するLEDヘッドライトは標準装着。アイドリングストップ時にエアコンが効く電動コンプレッサーを採用するのもA6ハイブリッドの特徴のひとつだ。
電動スライディングルーフやレザーシート、"MMIタッチ"、BOSEサラウンドサウンドシステムなど、装備も充実。価格は690万円で、A6 2.8 FSI クワトロ(610万円)とA6 3.0 TFSI クワトロ(835万円)とのあいだに収まるかたちだ。
アウディ ジャパンは、このA6ハイブリッドを皮切りに、Q5やA8にもハイブリッドモデルを追加する予定で、モータースポーツのみならず市販車の分野でも「ハイブリッドのアウディ」のイメージが今後強まることになるだろう。2012年内の販売目標台数は250台。
(Text by Satoshi Ubukata)