Volkswagenが、新型「Golf9」のシルエットを初めて公開した。このコンパクトカーの名車は、将来的に完全電動モデルのみとして登場する予定で、生産は本拠地ウォルフスブルクで行われる見込みだ。生産開始は2028年になる可能性がある。

※この記事は「Auto Bild JAPAN Web」より転載したものです。

Golfが真のベストセラーであることは誰もが知っている。1974年以来、3500万台以上が販売され、世界で最も売れているクルマの一つとなっている。そして今、このクラシックモデルは未来へと歩みを進めている。

シルエットからわかること

公開された新型Golfの輪郭はまだ曖昧だが、Golf9が従来の基本的なフォルムを維持することを示している。デザイン面では、現行のGolf8からインスピレーションを得ていることがすでに明らかだ。特に、幅広く流れるようなCピラーは、今回も特徴的なデザイン要素になる可能性が高い。

そのためGolf9は、視覚的には大胆な全面刷新というよりも、長年受け継がれてきたDNAを現代的で滑らかな形に再解釈したモデルになると考えられる。

インテリアはよりシンプルで整理されたものに

今後登場予定の「ID.Polo」と同様に、Golf9のインテリアもクリーンで整理された構成になると見られている。大きなセンターディスプレイ、デジタルコックピット、そしてタッチ操作を減らした操作系が特徴になる見込みだ。

VolkswagenはGolf8に対する批判を踏まえ、インフォテインメントシステムと操作ロジックをよりユーザーフレンドリーにすることを目指している。

明確なレイアウト、上質な素材、そして物理ボタンやノブ。「ID. Polo」で導入されるこうした要素は、Golf9にも採用される可能性がある。

Golfは初めて全車EVに

新しいデザインに加えて、パワートレインにも大きな変化がある。第9世代Golfは初めて完全電動モデルのみとなり、SSPプラットフォーム(Scalable Systems Platform)をベースに開発される。

この新プラットフォームは、これまでのMEBやPPEを置き換えるものだ。MEBは「ID.3」などに、PPEは「Audi Q6 e-tron」などに使われてきた。これにより、人気コンパクトカーは技術的に全面刷新され、モデルの成功を将来にわたって維持することが狙いとされている。

このアーキテクチャは800Vシステムを採用し、非常に短い充電時間を可能にする。また、都市型EVからフルサイズSUVまで、さまざまな車種に対応するプラットフォームとして設計されている。

Golf9か、それともID.Golfか?

正式な車名はまだ発表されていないが、メディアでは「ID.Golf」という名称の可能性も頻繁に報じられている。いずれにせよ、新世代Golfの登場によって、VolkswagenはEVと内燃機関モデルを明確にわける従来の方針を見直すことになる。

今回ティーザー公開された完全電動のGolf9は、早くても2028年以降に現行のID.3の後継的存在になるとみられている。一方で、外観はGolf8と大きく異ならないデザインになる可能性が高い。

また、Volkswagenは現行Golf8の並行生産が続く可能性も示唆している。Golf8は工場改修のため、2027年以降メキシコへ生産移管される見込みだ。一方、新型Golf9は再び本拠地ウォルフスブルクで生産される予定となっている。

(Text by Nele Klein)