2026年3月2日、Volkswagen、 Audi、 PorscheのEVオーナー向けに90kWまたは150kWの急速充電サービスを提供する「Premium Charging Alliance(PCA)」は、2026年3月1日より充電料金体系を従来の時間制から従量制(kWh単位)へと変更したことを発表した。あわせて月額会員プランの基本料金を引き下げ、登録料も無料化することで、BEVユーザーにとってより利用しやすい環境を整える。
PCAは、2022年10月のサービス開始以降、ネットワークは拡大を続け、2026年1月時点で全国377拠点・392基へと成長。当初の約3倍規模に拡大している。
今回の改定では、「実際に充電した電力量」に応じて支払う従量制課金へ完全移行する。これまでの時間制課金では、外気温やバッテリー残量(SoC)、車両側の受電能力などによって充電スピードが変動しても、利用時間に基づいて料金が発生していた。従量制の導入により、ユーザーは受け取った電力量に対して対価を支払うこととなり、料金体系の透明性と公平性が高まる。
新たな充電料金は、月額会員プランが65円/kWh、都度会員プランが95円/kWh。従来は150kW級急速充電で75円/分(都度会員は200円/分)、90kW級で45円/分(同120円/分)としていたが、これらの分単位課金は廃止される。
さらに、月額会員プランの基本料金は従来の1800円から1100円へと約40%引き下げられる。加えて、これまで2000円必要だった登録料金も無料化される。これにより、初めてBEVを購入するユーザーや、PCAへの加入を検討していたユーザーにとって、導入時のハードルが大きく下がる。
なお、Volkswagenの拠点に設置の充電器については、2026年年央以降から運用が開始される予定だ。
新旧料金を具体的な充電データをもとに比べてみると、
| 車両 | 充電器 | 充電時間 | 充電量 | 新料金(従量制) | 旧料金(時間制) |
|---|---|---|---|---|---|
| ID.Buzz | ポルシェ ターボチャージャー | 26分 | 51kWh | 3315円 | 1950円 |
| ID.4 Pro | アウディ ウルトラチャージャー | 27分 | 28kWh | 1820円 | 2025円 |
ID.Buzzは受電能力が高い状態で充電したときのデータで、時間制の旧料金ほうが安くなる。一方、ID.4 Proは気温が低く、受電能力が低かったため、時間制の旧料金よりも従量制の新料金のほうが安い。
従量制の新料金は、比較的受電能力が低いモデルでは有利となるが、受電能力が高い最新モデルでは料金が高くなってしまうのが悩ましいところだ。
(Text by Satoshi Ubukata)