■Golf GTI■Maxwell(China)■1/64
今回のミニカーは当博物室で初めてのメーカーです。
塗装のキメが細かい。
このブランドはチェックしきれていませんでした。
取り上げるのは6代目Golf(Mk6)のGTI。
実車が登場したのは2008年です。
傑作と言われたMk5のプラットフォームをキャリーオーバーしつつ、ワルター・デ・シルバの手によってシャープに磨き上げられた、「もっとも完成されたGolf」とも称される世代です。
今回、台北のミニカー店で入手したのは、中国のミニカーブランド「Maxwell(マクスウェル)」の一台。
スケールは最近流行りの1/64です。
まずはこのリフレックスシルバー・メタリックを思わせるボディをご覧ください。
1/64スケールですがエンジンフードが開きます。
Maxwellの塗装技術は非常にレベルが高く、1/64という小スケールでありながら、粒子が細かく、まるで削り出しの金属のようです。
ヘッドライトやテールランプにはクリアパーツが使われていて、1/43スケールのような精密さを感じます。
1/64とは思えない質感。
フロントマスクの造形も秀逸。
GTIの証、黒いハニカムグリルを横切るレッドラインも精緻な造形で抜かりなく再現。
そして、トミカよりも小さなスケールですが、エンジンフードが開き、内部まで作り込まれていることにメーカーのやる気を感じます。
エンジンも作り込まれています。
この精悍なMk6の隣に、同スケールの初代Golf GTI(Mk1)を並べてみました。
同じ1/64スケールで並べると、しっかりとサイズ感がの違いが出て自動車の進化と大型化の歴史が一目瞭然です。
デザイン、サイズは違うけれど、連綿とした哲学を感じます。
左のMk1は、ジョルジェット・ジュジャーロによる「折り紙細工」と称される直線基調。
対する右のMk6は、現代的なエアロダイナミクスと衝突安全性を纏った、マッシブなアスリート体型。
しかし、太くなったとはいえ、「くの字」に太く折れ曲がったCピラーの造形は、Mk1からMk6へ、しっかりとDNAとして受け継がれているのが分かります。
原点であり、ライトウェイトな初代。
あらゆる性能を極限まで高めた、プレミアムな6代目。
18インチホイールでしょうか。
30年以上の時を超えて、こうしてシルバーのGTIが2台デスクトップで並ぶのは、ミニカー収集の醍醐味、これぞGolfgangの至福の時間と言えるでしょう。
MaxwellというブランドのMk6には、ノーマル版のほか、車高を落としたカスタム仕様や、北京ホビーショー限定カラーなども展開しているようです。
台北で事前情報なく飛び込んだ萬年商業ビルのミニカー店は、私がこれまで訪れた数々の店の中でも1,2を争うカオス陳列。
台北 西門町 萬年商業ビル 覚悟して訪れるべし!
今回は時間がなかったので入り口付近の数%しか見られませんでした…。
ここは攻略しがいがあります。
台北行かれる方はぜひ。(請小心散財!)
das kleine Golfgang(ダス クライネゴルフガング)は、ゴルフのミニカー、"Golf玩具"にまつわるコラム。1974年に実車が誕生して以来、古今東西でつくられてきたゴルフのミニ カーたちの小さなボディに垣間見えるストーリーを、小さく紹介しています。101回目以降、ゴルフ以外の水冷VWも紹介していきます。