2025年1月14日、フォルクスワーゲン グループは、2024年に全世界で903万台を販売したことを発表した。

2024年は厳しい状況が伝えられていたフォルクスワーゲン グループだったが、第4四半期に販売を伸ばしたことで、通年では903万台の販売を記録。これは2023年の924万台に対して2.3%の減少である。

おもな市場の販売台数は下記のとおり。

  • ヨーロッパ:337万600台(前年比-0.1%)
  • 北米:105万7000台(前年比+6.4%)
  • 南米:59万4300台(前年比+14.7%)
  • 中国:292万8100台(前年比-9.5%)

ヨーロッパ市場では販売台数が前年並み。北米と南米では販売台数を伸ばしている。一方、中国市場では厳しい価格競争により、販売台数を落としている。

不振が伝えられてきたEV(電気自動車)については、全世界で前年比3.4%減の74万4800台を販売。市場別ではヨーロッパでは44万7900台(前年比-5.2%)と減少したものの、ヨーロッパでのシェアは約21%でトップを維持している。アメリカでは30.5%減の4万9400台となった一方、中国では20万7400台と8.1%増となった。販売台数が多かったEVは、1位がVW ID.4/ID.5、2位がVW ID.3、3位がAudi Q4 e-tronだった。

2024年の業績について、フォルクスワーゲン グループ最高経営責任者(CEO)のオリバー・ブルーメ氏は、「厳しい市場環境の中、フォルクスワーゲンは2024年に合計900万台の車両を販売しました。私たちは、自動車テクノロジーのリーダーになるための道のりを歩んでおり、数多くの電気自動車を含め、さまざまな革新技術を搭載した30以上の新しいモデルを発表しました。電気自動車の分野において、フォルクスワーゲン グループはヨーロッパで圧倒的なマーケット リーダーとなっています。この事実は、私たちにとって誇りであると同時に、私たちを駆り立てる原動力となっています。今年も、私たちは引き続きモデル ポートフォリオを刷新し、全ブランドでさらに30以上の新しいモデルを市場に導入します」とコメントした。

また、セールス担当グループ エクステンデッド エグゼクティブ コミッティ メンバーのマルコ・シューベルト氏は、「フォルクスワーゲン グループは、厳しい状況にもかかわらず、昨年の第4四半期に、250万台という好調な販売台数を達成しました。ヨーロッパ、北米、南米では、10月から12月にかけて販売台数を増やすことができました。その中の一部の市場では、大幅な成長を記録しました。中国では、激しい価格競争が続いています。この地域では、戦略的な事業の再編と継続的なモデル ポートフォリオの最適化が実を結び始めています。その結果、第4四半期には、前年のレベルに近い販売台数を再び達成しました。非常に競争の激しい市場環境に加え、数多くの車種がモデルチェンジの時期に差し掛かっていたにもかかわらず、全世界における年間販売台数は約2%の微減に留まり、前年とほぼ同じレベルを維持して、堅調な業績を記録しました。私たちは、数多くの新しいモデルとともに、2025年に向けて素晴しいスタートを切ることができました」と語っている。

(Text by Satoshi Ubukata)