2024年9月6日、フォルクスワーゲンはスイスのロカルノで開催される「ID.TREFFEN」(IDミーティング)で、コンセプトカーの「ID.3 GTX FIRE+ICE」を披露した。
ID.TREFFENはヨーロッパ各地の「ID.」のオーナーが集うファンミーティング。フォルクスワーゲンは例年ここで、コンセプトカーを披露している。
昨年の様子はこちら。
今年は「Golf2」をベースとしたスペシャルモデル「Golf Fire and Ice」を、「ID.3 GTX FIRE+ICE」として現代に蘇らせた。
ID.3 GTX FIRE+ICEは、ID.3のなかでもっとも高性能なID.3 GTX Performance(240kW/326PS)をベースに、内外装に手を加えたもので、Golf Fire and Ice同様、ドイツ・ミュンヘンが本拠のスポーツブランド「BOGNER FIRE+ICE」とのコラボレショーンにより誕生した。
エクステリアでは、Golf Fire and Iceの“ダークバイオレットパールエフェクト”を進化させた“エレクトリックバイオレットパールエフェクト”を新開発。ガラスビーズを含む塗料を用いることで、光や見る角度によって濃い青から紫色、さらには黒に表情を変化させる。FIRE+ICEのパターンやフレームレッドのルーフフレーム、ブルーアルマイト塗装仕上げの21インチアルミホイール、FIRE+ICEのロゴが、このクルマの個性を際だたせている。
インテリアは、FIREを表すフレームレッドと、ICEのアイスブルーの2色により、FIRE+ICEを表現する。シート中央部のファスナーを下ろすと、Golf Fire and Ice時代のデザインが現れるのも見逃せないポイントだ。アクセルペダルとブレーキペダルに描かれるイラストも専用のデザインが用いられている。
フォルクスワーゲン ブランド チーフデザイナーを務めるアンドレアス・ミント氏は、「ID.3 GTX FIRE+ICEにより、ID.3 GTX Performanceをよりエモーショナルに表現しました。私たちのデザインチームは、90年代に人気を博した伝説のモデルを再解釈し、さらに発展させることで、新しい魅力をつくりだすことに成功しました」と述べている。
90年代にGolf Fire and Iceとともに過ごした人にとって、このID.3 GTX FIRE+ICEは心が躍る一台といえるだろう。
(Text by Satoshi Ubukata)