2024年2月21日、フォルクスワーゲン ジャパン(VWJ)が「フォルクスワーゲン プレスカンファレンス2024」を開催し、2024年の導入モデルを明らかにした。
記者会見にはVWJでブランドディレクターを務めるアンドレア・カルカーニ氏が登場し、まずは2023年の業績を振り返った。フォルクスワーゲンはグローバルでは対前年比6.7%増の487万台を販売し、このうち39万4000台が電気自動車(EV)となった。販売台数がもっとも多かったEVは世界戦略モデルである「ID.4」と「ID.5」で22万3100台。これはフォルクスワーゲン グループのなかでもトップの販売台数である。
日本では、3万1809台を販売。JAIAの統計資料によれば、販売台数がもっとも多かったのは「Golf」の1万723台で、これに6596台の「T-Roc」、6179台の「T-Cross」が続いた。輸入SUVではT-Roc、T-Crossがそれぞれ販売台数1位と2位を獲得している。
2023年後半にカタログモデルが販売開始となったID.4は1600台以上のセールスで、SUVタイプのEVとしては3位の販売台数になった。
2024年は、Golf誕生50周年ということで、ドイツ本社ではさまざまなイベントが計画されており、「日本でも大々的にお祝いしたい」とはカルカーニ氏。どんなサプライズがあるのか、いまから楽しみだ。
商品に関してはエンジン車とEVの2つの柱で新車攻勢をかける。エンジン車ではマイナーチェンジ版の「T-Cross」、3代目となる新型「Tiguan」、9代目の新型「Passat Variant」、そして、マイナーチェンジ版の「Golf」の導入準備を進めている。プレセールス開始の時期は、T-Crossが2024年の夏前、TiguanとPassat Variantが夏以降、Golfが2024年遅くとなる見込みで、Golf 8.5のデリバリーは年明け以降になりそうだ。
EVについては、インストルメントパネルなどが改良されたID.4の2024年モデルに加えて、ID.Buzzのプレセールスがいよいよ2024年遅くに始まるという。
こうした新車攻勢に加えて、2023年から始まった「Love Brand」戦略を継続し、人々に愛されるブランドとしての復権を図りたいフォルクスワーゲン。この2024年が転換期になるのか、その活動に注目したい。
(Text by Satoshi Ubukata)