2024年1月8日、フォルクスワーゲンはアメリカ・ラスベガスで開催されるCES2024にてプレスカンファレンスを行い、生成AIの「ChatGPT」を組み込んだ「IDA」音声アシスタンスを2024年第2四半期以降、順次各モデルに搭載すると発表した。

AI技術を用いた自動車向け音声アシスタンスシステムなどを手がけるセレンス社(アメリカ)。同社の「Cerence Chat Pro」をベースとするこのシステムにより、簡単な会話でエアコンやナビゲーションの操作が可能になるとともに、クルマとは関係のない質問などにも答えてくれる。フォルクスワーゲンは、2024年第2四半期以降、最新の「ID.7」をはじめとするID.ファミリーの各モデルや、新型「Passat」、新型「Tiguan」、マイナーチェンジ版の「Golf」に展開する予定だ。

CES2024のプレスカンファレンスでは、まもなくワールドプレミアが予定されているマイナーチェンジ版のGolf GTIがカムフラージュ付きで登場。ルーフスポイラーやエキゾーストエンドのデザインからGolf GTI Clubsportと思われる。

Golf 8 GTI Clubsport(現行型)とGolf 8.5 GTI Clubsport(マイナーチェンジ版)を比べると、ライトやバンパーのデザインが変更されているのがわかる。

一方、コックピットは“すっぴん”の写真が公開されている。

「使い勝手が良くない」と評判が悪かったダッシュボード中央のコントロールパネルが、ID.7や新型Passatと同じ新デザインに移行。空調やドライビングプロファイルなどの操作がソフトスイッチとしてコントロールパネル上段に用意され、より簡単にアクセスできるようになった。モニター下部にはエアコンの温度設定と音量調節用のタッチスライダーが残っているが、イルミネーションが搭載されたことで夜間の使い勝手が大幅に向上している。

ステアリングホイールのマルチファンクションスイッチもタッチ式ではなく、物理スイッチに変更されている。一方、ID.7や新型Passatではステアリングコラムにシフトレバーが設置されるが、Golf 8.5では従来どおりセンターコンソールに配置されている。

果たしてGolf8はどんな進化を遂げるのか? マイナーチェンジの発表が待ち遠しい。

(Text by Satoshi Ubukata)