■ ID. Buzz ■HotWheel ■68mm

正式に日本導入アナウンスもありました。

待ち遠しい人も多いでしょう。

フォルクスワーゲンのフル電動車、IDシリーズの一台、ID. BUZZ 。

言わずと知れた「ワーゲンバス」のモチーフを取り入れたルックスは、目にするだけでも楽しい気持ちになります。

ミニカーが再現しているような乗用車ボディに加え、実車では荷物車仕様やホイールベースの長いロングボディ、キャンパーのスタディモデルなども登場しています。

電動のみにしておくにはもったいないスタイル、ハイブリッドなどでも人気が出そうですが、シャーシがMEBという電気自動車専用プラットフォームですので、それは夢みたいな話でしょう。

昨年、ドイツを旅している時に実車を度々見かけましたが、箱型ボディということもあり、キュートなルックスに反してかなり大柄な印象。日本の狭い路地では取り回しに気を遣いそうですが、その分車内は広々快適と思われます。

ミニカーは、マテル社のホットウィール製。

いわゆるトミカサイズで、ミニカーらしい一台。

ボディ下半分はダイキャスト製、ウィンドウ部分からルーフにかけては一体成形のプラで出来ています。

実車のグラスルーフとは違って、屋根全体に透け感がある不思議な作り。そのせいもあってか、昔のホットウィールミニカーに比べると、ちょっと軽量な感じです。ダイキャスト自体も加工精度の進化か、薄く作れるようになったのでしょうか。 灯火類はタンポ印刷で表現されていて、精密だけどお手軽な感じです。

実車のID.Buzzは、2017年のデトロイトモーターショーにてコンセプトモデルが登場しています。当時は自動運転も視野に入っていたようですね。この時のデザインにかなり忠実な製品化のように思えます。

空冷バスの復刻を望む声は多かったし、実際には、このID.Buzz以前にも度々「タイプ2復刻版」と思わせるコンセプトカーが発表されてきました。

画像の中のブルーのミニカーは、その名も「Microbus」で、2001年の、これもデトロイトショーで発表されたコンセプトカーです。これはカリフォルニアのVWデザインチームが担当したとのことで、当時はまだフロントにガソリンエンジンを積む構造でした。

世の中には驚きと期待を持って迎えられ、ミニチュアもいろいろ作られたのですが、市販化されぬままいつしか記憶の彼方へ…。そこから20年を経て誕生したのが、フル電動(BEV) のID. Buzzということになります。

未だ人気の衰えぬ空冷バスのような、永遠のアイコンになれるでしょうか。 日本の道を走り始めるのが楽しみです。

das kleine Golfgang(ダス クライネゴルフガング)は、ゴルフのミニカー、"Golf玩具"にまつわるコラム。1974年に実車が誕生して以来、古今東西でつくられてきたゴルフのミニカーたちの小さなボディに垣間見えるストーリーを、小さく紹介しています。101回目以降、ゴルフ以外の水冷VWも紹介していきます。