Golf2 FIRE AND ICEは驚きの成功だった。今日、この垂涎の特別モデルは、文字通り、我々にとってのクラシック オブ ザ デイである!
VWは1990年代にGolf2の特別モデルを次々と発表した。1990年、「Golf II GTI 16V FIRE AND ICE」は、「ダークバイオレットパールエフェクト」という奇抜なカラーで発売された。原題「Fire, Ice & Dynamite」、邦題「サマーシュプール」というドイツ映画とタイアップした特別仕様車だ。その中には、世界限定60台生産の「VW Golf II GTI 16V FIRE AND ICE」も含まれていた(そのうち20台が日本で販売された!)。
※この記事は「Auto Bild JAPAN Web」より転載したものです。
しかし、映画とは対照的に、特別なGolfは記憶に残る1990年代のスタイルの開花のひとつとなった。「Golf2 FIRE AND ICE」は、ぜひとも一度は見ておくべき、そしておそらくは乗っておくべきクルマの1台である。今日、希少な「FIRE AND ICE」は高い人気を誇っているのだ!
ユニークなボディカラーとインテリア
特別な「Golf2 FIRE AND ICE」を、より特別なものにしているのは、そのユニークなボディカラーだ。その色は光の入射によって変化する。太陽光の量によって、茄子色からほとんど黒に近い色まで、さまざまなカラースペクトルを見せる。
標準装備は、光沢仕上げの15インチのエストリル製ホイール、ブラックのVWロゴ入りダブルヘッドライトグリル、グリーンの遮熱グレージング、部分的にボディカラーに塗装されたバンパー、無塗装ブラックのホイールアーチ、サイドモール、フロントのホワイトターンシグナル、スモークリアライトなどなど。要するに、現代のVW美学者にとっての夢なのだ。
インテリアも印象的なエクステリアに引けを取らず、ブルーとバイオレットの鮮やかな色合いのシート生地は、ブラックのコックピットとのコントラストを際立たせている。レブカウンター、スポーツステアリングホイール、パワーステアリングも標準装備された。
「FIRE AND ICE」の紫色のボンネットの下には、当時の最高級のGolf用エンジンが搭載されていた:90馬力の1.8リッターガソリンエンジンから始まり、107馬力、129馬力、160馬力の「GTI」エンジンが用意された。エコノミー志向のユーザーには、80馬力の「GTD」ターボディーゼルが用意された。
合計16,700人の顧客が「VW Golf2 FIRE AND ICE」を購入し、ボグナー ルックのコンパクトカーに、25,650マルク(約206万円=90馬力)から38,365マルク(約310万円=G60)を支払った。今日、中古車市場では、ごくわずかしか販売されておらず、愛好家たちは手放すことはほとんどない。
オリジナルの「FIRE AND ICE」は希少で非常に高価
オリジナルの無改造「FIRE AND ICE」が市場に出回る場合、たいていは非常に高価である。市場に出ても、数百ユーロ(数万円)の不動車から始まり、「FIRE AND ICE VR6」へコンバージョンされたものまで。カスタマイズされた個体には、コイルオーバーサスペンション、ニューペイント、ホットドラゴンエアブラシが含まれることが多いが、オリジナルの15インチのエストリル製ホイールが含まれることは稀である。
Golf2 FIRE AND ICE:人気の特別モデル
(Text by Lars Hänsch-Petersen / Photos by Theo Klein)