「ID.4」が納車されてから早5カ月になります。フォルクスワーゲン車とはいえ、これまでのモデルとは異なるところがいろいろあり、そのたびに取扱説明書(以下、取説)を確認してきましたが、なかには取説を見ても解決しない疑問がありました。そこで、今回は取説に出ていない、ひょっとしたら役立つかもしれない情報をお届けします。

USBポートはいつオフになるの?

ID.4には前席用に2つ、後席用に2つ、合わせて4つのUSB-Cポートがあります。前席用は充電とデータ通信、後席用は充電のみの利用が可能です。

私の場合、前席用の片方にスマートフォン(iPhone)を接続して「CarPlay」を利用しています。もう片方が空いているので、ここから車載用空気清浄機の電源を取ろうと考えました。ところが、クルマから降りてイグニッションがオフになっても、接続した空気清浄機は動いたまま。イグニッションと連動していないのです。一方、後席用のUSBポートはイグニッションと連動しています。

ひょっとして前席用のUSBポートは常時通電なの!? もしそうだとしたら、最悪の場合、バッテリーが上がる恐れがありますよね? そんな心配をしてしまうのは、昔からフォルクスワーゲンに乗っているからかもしれません。「Golf4」など、ひと昔前のフォルクスワーゲンはシガーソケットが常時通電していて、アクセサリーをつないだままにしていたらバッテリーが上がった……という話を聞いたことがありました。

ID.4はどうなのか? 取説にはそのあたりのことが書かれていないので、フォルクスワーゲン ジャパンに聞いてみたところ、こんな答えが……。

イグニッションがオフの場合は、そのあと施錠してもしなくても5分後にUSBはオフに。一方、パーキングブレーキがオンの状態で運転席に座っているとイグニッションはオンのままですが、それから30分経つとイグニッションは自動的にオフになり、さらにそれから5分後にはUSBがオフになります。

いずれにせよ、自動的にUSBはオフになるので安心しました!

CarPlayの画面が小さいのはなぜ?

ID.4には純正ナビゲーションシステムが搭載されていませんが、センターディスプレイは大きくて見やすく、CarPlayでナビアプリを使うには重宝しています。

ところが、フォルクスワーゲン ジャパンからお借りした試乗車では、CarPlayの表示エリアが、ウチのID.4よりも狭かったのです。「Ready 2 Discover MAX」と呼ばれるインフォテインメントシステムに違いがあるのかと思い調べてもバージョンはまったく同じ。いったい何が起きているのでしょうか?

いろいろ調べてみると、レイアウトのカスタマイズが原因でした。下の写真が基本のレイアウトですが、ユーザーが好みのレイアウトを選び、表示する内容を設定することができます。

たとえば、右のエリアを大きくとり、そこにCarPlayを割り当てれば、わりと大きく地図が表示できます。ただし、これを選んでしまうと、CarPlayを単独で使うときにも分割レイアウト時のサイズが適用されてしまうため、画面いっぱいに表示できないようです。CarPlayを大きく表示したければ、このレイアウトは避けましょう。

パワーウインドースイッチの便利機能

最後に、パワーウインドーの便利機能を紹介します。取説をよく読むと書いてあるのですが……運転席にはパワーウインドースイッチが2個しかありませんが、「REAR」のボタンを押すことで後席側の窓を開閉することができます。

この「REAR」ボタンですが、長押しすると点滅し、この状態でパワーウインドースイッチを操作すると、前後4枚同時に開閉できるのです。「コンビニエンスオープン/クローズ」と呼ぶそうですが、炎天下で駐車していた車内を一気に換気したいときなどには便利かもしれませんね!

(Text & Photos by Satoshi Ubukata)