マイナーチェンジした「Polo GTI」に試乗。俊敏な走りは健在か?

マイナーチェンジした「Polo」が日本に上陸してから5カ月後の2022年11月、「Polo GTI」が日本でも発売になった。最新版のPolo GTIは、標準グレード同様、フロントマスクやテールライトのデザイン変更に加えて、IQ.LightやTravel Assistなどの装備が採用されるようになったのが特徴である。

マイナーチェンジの内容については上記のニュースをご一読いただくとして、Polo GTI特有の変更として、エンジンのパワーアップがある。搭載される2.0 TSIエンジンの最高出力が7psアップの207psに向上したのだ。

インテリアではダッシュパッドが光沢のあるレッドになり、GTIの主張が強まっている。他のモデル同様、最新デザインのステアリングホイールを採用したり、エアコンの操作パネルがタッチ式になるなど、さまざまなところがアップデートされているのも見逃せない。

さて、今回の試乗車にはアクティブダンパーを備えた“Sport Select”シャシー付スポーツパフォーマンスキットと18インチアルミホイール+215/40R18タイヤがセットとなった“Sport Select”パッケージが装着され、また、Discover Proパッケージも備わるフル装備の一台だった。

さっそく走り出すと、コンパクトなボディに搭載された2.0 TSIが発進から余裕あるトルクを発揮し、動き出しから力強さが感じられるほど。ダウンサイジングが叫ばれるなかで、ある意味ぜいたくなエンジンである。

おかげで一般道を流す場面では実に扱いやすいが、さらにアクセルペダルを踏んでいくと、このクルマの本性が見えてくる。2500rpmを超えたあたりから勢いづき、スポーティなサウンドを発しながら6000rpmまで一気に回転を上げていくのだ。

乗り心地はやや硬めとはいえ十分な快適さを確保。今回の試乗車にはContiSportContact 5が装着されており、以前よりもハイグリップなタイヤを手に入れたこともあって、コーナーでは良く曲がる印象になった。

正直なところ、7psパワーアップしたエンジンの効果はわからなかったが(笑)、Golfよりひとまわり小さなボディを軽快に走らせるには十分すぎる性能であり、その小気味よい走りこそ、Polo GTIの魅力なのである。

(Text & Photos by Satoshi Ubukata)