「PS Days Hanover 2022」に集結した500台あまりのチューニングカーから、注目のフォルクスワーゲン10台を紹介する。

※この記事は「Auto Bild JAPAN Web」より転載したものです。

数年の時を経て、「PS Days Hanover」が再開された。チューニングカーフェアは、さまざまなブランドやチューニングスタイルの組み合わせで、素晴らしいショーとなった。そのなかから、フォルクスワーゲンのハイライトの10台を紹介する。

Golf4 R32

フォルクスワーゲンの歴史に残る伝説。最初のRモデルが「Golf4 R32」。もちろん、チューニングフェアでも、このアイコンモデルは欠かすことができない。コミュニティガレージで見つけた逸品。深いブルーに塗られ、典型的なマルチスポークホイールを備えたクラシカルなデザイン。

しかし、それを除けば、「R32」はビジュアル的には非常に標準的なものだ。それでもこのクルマは独特のオーラを放っている。なぜなら、今も昔も美しい、時代を超えたクルマだからだ。そして、それが当然われわれのハイライトの1台となっている。

T3

「T3」は、人気の高い名車となった。「Audi S4(B5 )」の2.7L V6ツインターボエンジンを備えたこの旧型は、なんと400PS&600Nmを発揮する。さらに、ローダウンされ、高額なBBS製ルマンホイールというクラシックなアイテムも装着されている。

Lupo

正面から見ると、この「Lupo」は実に目立たない小型車だ。しかし、この小さな車はすぐにその正体を現す。通常はトランクがある場所に、フラップを開けると野太いエンジンが目に飛び込んでくる。この小さなクルマには、ターボチャージャー付きのVR6エンジンが搭載されているのだ! 排気ガスはテールゲートの穴から直接消えていく。エンジンに必要なスペースを確保するため、ホイールベースはやや長めになっている。そのパワーはなんと900PS!

Golf5

この「Golf5」の心臓部はエンジンではなく、トランクに搭載された76,000Wの音楽システムだ。レーシングカーのように見えるゴルフは、実はかなり目立たない「GTD」だ。目を引くカラーリング、巨大なリヤウィング、19インチの極太ホイールによる迫力のワイド化、「R32」のエキゾーストシステムに加え、このGolfにはとんでもなく大きなミュージックシステムが搭載されているのだ。18台のラウドスピーカーと合計76,000Wのアンプが、想像を絶するサウンドを奏でる。

Corrado

ひとりのオーナーが20年間所有した1990年式の「Corrado」には、数々のチューニングが施されている。オーナーによれば、今回のチューニングには4万ユーロ(約560万円)の費用がかかったという。全体的に調和のとれたパッケージだ。すべてがグレーと黒のダークな色調だ。ホイールやグローブボックスなど、細部に至るまでカーボンを多用。

Bora Variant

フォルクスワーゲンのこの旧車は、3LのVR6自然吸気エンジンをブーストして駆動し、出力は200PSと推定される。この「VBora Variant」は、細部まで完璧に仕上げられていて、オリジナルがあまり残っていない。その内容は枚挙にいとまがない。

Boraのハイライトは、エアサスペンション、19インチホイール、そしてGRPトリム、23インチTV、12個のサブウーファー、Play Station 4といった装飾がたくさん入っていることだ。ダークパープル(アウディエクスクルーシブのベルベットバイオレット)の塗装仕上げと、ブラックのアプリケーションを使った非常に明るいインテリアの組み合わせが強烈な印象とともに、目を引く。Bora Variantが2シーターとして登録されているのは、後席にエアライド用の銅パイプ付きエアタンクが設置されているためだ。

Derby

GolfやBeetle、Corradoなどと違い、「Derby」のチューニングカーは極めて珍しい。だから特別なのだ! そして、Derbyの初代モデルは、あと数年(2027年)で50歳を迎えるのだ! フロントのエプロンを除けば、ボディはまったく手付かずの状態だ。しかし、ホイールや車体近辺はオリジナルではない。チューニングミーティングやフェアでの希少性は間違いなく目玉商品だ。

Beetle

もちろん、フォルクスワーゲンのハイライトに「Beetle」も欠かすことはできない。この特別な個体は、目を引くペイントや、特別なワイドニングによって目立つだけでなく、レトロなBeetleはインテリアにも多くの魅力を備えている。フロントに金属製のシート、リアにケージを装備。リアアクスルにはプッシュロッドサスペンションが採用されている。ワイルドなBeetleには、巨大なスポイラーがリヤに飾られている。

T4!?

キャンプは絶対的なブームを迎えている。チューニングもそうだ。モーターホームでもトレーラーでも、その選択肢は多様だ。しかし、このチューナーは特別で、キッチンの代わりにラウンジがゲストを待っているのだ。また、その中で夜を過ごしたいという人には、トレーラー内のソファコーナーが220×145cmのベッドに早変わりする。

Polo

エアサスペンションを搭載したラリーカーなんてありえない!? でも、このポロはそんな一台なのだ。ラリールックのPoloに装着されるホイールは初期のレーシングモデルのエアロホイールを彷彿とさせ、追加された4灯のヘッドライトはレーシングルックを強調している。リヤの大型ディフューザーの下には、ツインテールパイプを備えたシングルフローエキゾーストシステムが搭載されている。印象的なストライプとスポンサーステッカーが、レーシングルックを完璧なものにしている。

(Text by Sebastian Friemel, Kim-Sarah Biehl / Photos by autobild.de)

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