2022年5月23日、フォルクスワーゲンAGは、プレミアムSUVの「Touareg」誕生20周年記念モデルを発表した。

Touareg EDITION 20

「Touareg EDITION 20」には、「EDITION 20」のエンブレムをはじめ、20インチホイール、グロスブラック塗装のエクステリアパーツ、ダイヤモンドステッチが施されたレザーシート、ダブルステッチのダッシュボードなどが装着され、特別なモデルであることをアピールしている。

フォルクスワーゲン初のSUVとなった初代Touaregは、当時、プレミアムSUVセグメントに参入しようとしていたフォルクスワーゲンとポルシェが車両の基本部分を共同で開発したモデル。フォルクスワーゲン版がTouareg、ポルシェ版がCayenneである。

オンロード、オフロードを問わず、トップクラスの走行性能を実現するため、ラダーフレームではなく、設計速度270km/hの高剛性モノコックボディを新たに開発。Cayenneにはオンロード寄りの性能が与えられるのに対して、Touaregではオンロードとオフロードの走破性を両立させるため、さまざまな部分で異なる設計がなされた。そして2002年9月のパリサロンで、初代Touaregがワールドプレミアを果たす。

Touaregは全車にセンターデフを有する4WDの「4XMOTION」が採用され、オフロード走行時に役立つリダクション機構やディファレンシャルロックも搭載された。サスペンションは4輪ダブルウィッシュボーンタイプを採用し、車高調整機能と可変ダンピング機能を備えるエアサスペンション仕様も設定されている。エンジンは、220psの3.2L V6 DOHCや310psの4.2L V8 DOHC、そして、313psと750Nmを発揮する5.0L V10直噴ディーゼルターボなどを用意。さらに450psの6.0L W12を搭載するTouareg W12 Sportが世界限定500台で販売されている。

2010年2月にはフルモデルチェンジにより2代目へと生まれ変わり、大幅な軽量化に加えて、フルハイブリッド仕様を用意するなど時代に応じた進化を遂げている。

さらに2018年3月には3代目が登場。オールホイールステアリングによる機能性向上、プラグインハイブリッド車のTouareg e Hybrid/Touareg Rの設定などによりその魅力をさらに高め、最新型のCayenneやAudi Q7と並ぶモデルとして、ヨーロッパでは販売が続けられている。

(Text by Satoshi Ubukata)