■Rabbit ■Greenlight Collectible ■U.S ■1/64

Simulated woodgrain、と本国アメリカでは呼ばれているようです。

木目調シート、とでもいいましょうか。いかにもアメリカンなステーションワゴンが思い浮かぶこの仕様、ラビット(初代ゴルフのUSマーケットでの名称)に施されているのは初めて見ました。

ほんの少しオフホワイトのボディにウッドのストライプ、シンプルな初代ゴルフの造形にオーガニックな雰囲気が足されて良い感じです。

アメ車ではワゴニアやビュイックのワゴンなどが目に浮かびますが、わが国でもセドリック/グロリアのワゴンにこのような仕様がありましたね。

ところで、アメリカ市場における初代ゴルフは、ラビットという名で呼ばれましたが、当初は西ドイツで作られた車両を輸入していたそうです。

アメリカ国内に工場が作られたのは1978年とのことで、その時からヘッドライトが角形に変わったとのこと。なので、このミニカーのパッケージに1977 RABBITとあって、丸目二灯が再現されているというのは、ちゃんとした考証に基づいているといえるでしょう。

USモデルの特徴としては、前後フェンダーの反射鏡と、通称「5マイルバンパー」という大きめの前後バンパーなども表現されています。

安全基準から装着を余儀なくされたこのバンパーは、ラビットではそこまでの違和感がないように見えますが、カウンタックにつけられたものは目を覆わんばかりのバッドデザインです。

1/64の小ぶりなミニカーではありますが、自動車史が刻まれている様子に着目するのも面白いもの。

私のゴルフは水色なので木目は似合わなそうですが、ベージュや、白の初代ゴルフオーナーの方、気分転換にこんなお洒落はいかがでしょう。

das kleine Golfgang (ダス クライネゴルフガング)は、ゴルフのミニカー、"Golf玩具"にまつわるコラム。1974年に実車が誕生して以来、古今東西でつくられてきたゴルフのミニカーたちの小さなボディに垣間見えるストーリーを、小さく紹介しています。101回目以降、ゴルフ以外の水冷VWも紹介していきます