先日、日本上陸した新型「アルテオン」の試乗会に参加し、新しいバリエーションの「アルテオン シューティングブレーク」をレポートしました。

このときは、ファストバックとシューティングブレークから一台だけ選んで試乗したので、その際に乗り逃したファストバックの「アルテオン R-Line アドバンス」を借り出して、少し遠出してみることに。

ワゴンスタイルのシューティングブレークは使い勝手の良いラゲッジスペースが自慢ですが、このファストバックでもかなり余裕があります。ふだん乗る「eゴルフ」がノーマルのゴルフ7よりも荷室が狭く、荷物が増えると荷室だけに収まりきれないのに対して、このアルテオンならファストバックでもスペースが余ってしまうほどで、それだけでもうらやましいかぎりです。

このときは仕事で東京から三重を往復しましたが、セダンスタイルのアルテオンは高速道路での安定感がとても高く、挙動も落ち着いていています。一方、一般道やワインディングロードでは敏捷な動きを見せてくれます。最近、SUVに乗る機会が増えていますが、運転の楽しさでは背の低いクルマのほうが断然有利です。

アルテオンの2L直列4気筒ターボは、最高出力272ps、最大トルク350Nmを誇り、低回転から高回転まで力強く、気持ちの良い加速を見せてくれます。おかげでどんな場面でもストレスを感じることはありませんでした。

そうなると気になるのが燃費ですが、高速道路を100km/h(100km/h制限区間)から110km/h(120km/h制限区間)で巡航した場合で15.8km/Lを記録。アルテオンのパワフルな走りを考えれば、これは十分優秀な数字といえます。

個人的な希望をいえば、このアルテオンにもシートベンチレーションが用意されるとうれしい。R-Line アドバンスのナパレザーシートは運転中のサポートが良く、シートマッサージ機能も付いて快適なのですが、暑い日の移動では汗ばむことも。そんなとき、冷風を吹き出すシートベンチレーション機能があると、暑い夏でも涼しく快適に過ごせるのです。

また、雨の日はリヤウインドーの視界を確保するために、リヤワイパーがほしい。

そんな些細な不満はあるものの、長距離移動がとても快適で楽しいアルテオン。帰路は途中ノンストップで東京までたどり着くほど、疲れ知らずでした!

リヤのスタイルはファストバックが良いし、使い勝手はシューティングブレークが良いな……などと悩むのもまた楽しいものですね(笑)

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, VGJ)