オールシーズンタイヤを履いた編集部の「ゴルフ トゥーラン TDI」と「T-Cross」で、雪道の性能を試しに行きました。
以前レポートしたとおり、編集部のゴルフ トゥーラン TDIには、オールシーズンタイヤの「ミシュラン クロスクライメート」を装着しています。
「雪も走れる夏タイヤ」として人気が高まっているオールシーズンタイヤですが、首都圏ではなかなかその雪上性能を試す機会が訪れないので、雪のある場所に足を運ぶことにしたのです。
実は編集部のT-Crossにも、同じミシュラン クロスクライメートを装着しているので、連れだって福島県の裏磐梯を目指しました。
ドライブ当日は、日本海側に大雪が降り、東北道や磐越道の一部区間には冬用タイヤ規制が出ていたため、クロスクライメートの実力を試すには打ってつけ……のはずでした。しかし、実際に走ってみると、高速道路に積雪はなく、猪苗代磐梯高原ICまで路面はずっとドライ。
クロスクライメートのドライ路面での印象は、乗り心地はマイルドでロードノイズもよく抑えられています。「雪も走れる夏タイヤ」というとタイヤ自体がソフトな印象がありますが、実際は剛性感が高く、高速道路での安定性も十分。コンフォート系のサマータイヤと比べても、不満のない性能を備えていることが確認できました。
猪苗代磐梯高原ICを降りると、一般道は圧雪の状態でした。凍結路の走行は避けたほうがいいといわれるオールシーズンタイヤですが、圧雪路ならそれなりに行けるはず……。ということで走り出しましたが、ラフなアクセル操作をしなければ発進も加速も安定感があり、無茶をしないかぎりコーナーでもしっかりと路面をとらえてくれるので、スタッドレスタイヤに近い感覚で運転することができます。
「ダイナミックホイールハブキャップ」を装着しているので、走行中でもセンターキャップが止まって見えます。
せっかくここまで来たので、裏磐梯に向かって山を登って行きましたが、予想以上にグリップは高く、不安なく坂を登り切ることができました。下り坂でも挙動は安定していて、想像以上の走破性に拍子抜けしてしまった……というのが正直なところです。
これだけ安心して走ることができるなら、非降雪地域でたまに降る雪には十分対応できるはず。夏タイヤとしてバランスの良い性能を備えながら、突然の雪にも対応できるオールシーズンタイヤは、非降雪地域のドライバーには、とても魅力的なアイテムといっていいでしょう。
とはいっても、雪の日は無理は禁物。不要不急のお出かけは控えましょう。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Hiroyuki Ohshima)