かなり気に入っていた「ゴルフGTIクラブスポーツ」を手放し、代わりに購入したのが「eゴルフ」。ゴルフとしては最初で最後の電気自動車(EV)です。
そもそもなぜEVなのかというと、いまから30年近く前、東京電力などが開発したワンオフのEV「IZA」を第三京浜で運転してシビれ、以来EVが好きになって、いつかはEVを所有したいと思っていたから。1990年代なかばにはガソリン車を改造して「サニトラEV」をつくり、ナンバーを取得して街乗りしたこともあります。最近では、プラグインハイブリッド車の「ゴルフGTE」を2015年11月に購入し、約2年、生活をともにしました。
一方、自宅に充電施設が用意できないという制約から、なかなかEV購入に踏み切ることができなかったのですが、先日、1週間ばかり「Audi e-tron Sportback」を借りていたところ、「自宅に充電器がなくても、外の急速充電器だけでなんとかなるのではないか」という根拠のない自信を持ってしまい、“EVほしい熱”が急激に高まってしまったのです。
とはいうものの、1300万円オーバーのAudi e-tron Sportbackには手は届かず、フォルクスワーゲンの最新EV「ID.3」を待つというのが、現実的と思い始めました。ただ、「ID.3」を含むID.ファミリーの日本導入に関して、インポーターのVGJは「マーケット状況を含めて検討をしており、2022年以降を予定しています」としていて、導入されるとしてもまだしばらく先のこと。また、資料によれば、ID.3の全高は1,552mmと高めで、入庫できないタワーパーキングが出てくるというのも、気がかりなところです。
そんなとき、ふと頭に浮かんだのが、ゴルフとしては最初で最後のEVとなった「eゴルフ」。EVになっても、ゴルフらしい落ち着いた走りや快適な乗り心地は受け継がれており、その完成度も実に高く、試乗したときに欲しくなったクルマの一台です。
残念なことに、フォルクスワーゲンの公式ウェブサイトを見ると、すでにモデルラインアップのページから姿を消していますが、認定中古車を検索してみると、数は少ないながらも、300万円を切る価格から選べることがわかりました。
もちろん、新しいID.3のほうが搭載されるバッテリーの量が多く、航続距離も長いのですが、いまの日本で使うには、eゴルフでも十分の性能ではないか……。ということで、今回は2018年7月に発売された特別仕様車「eゴルフ プレミアム」の認定中古車を手に入れることにしたのです。
これからじっくりとeゴルフの実力をチェックしていくとともに、他のメーカー同様、電動化に力を入れているフォルクスワーゲンの動きにも目を光らせていきたいと思いますので、引き続き、よろしくお願いいたします!
(Text by Satoshi Ubukata)