2020年5月13日、フォルクスワーゲンは新型「ゴルフGTI」に関するオンラインプレゼンテーションを開催。8代目となるゴルフGTIの詳細が徐々に明らかになってきた。

7代目ゴルフGTIをさらに上まわるダイナミックな走りを実現するために、新型ゴルフGTIではあらゆる部分に改良の手が加えられている。

搭載されるエンジンは、2L直列4気筒ガソリンターボの「EA888 evo4」で、最高出力180kW(245ps)、最大トルク370Nm(37.7kgm)の数値はゴルフ7GTIパフォーマンスと同じ。これに7速DSGが組み合わされる。「DQ381」と呼ばれる7速DSGはシフトバイワイヤに対応するとともに、GTI専用のチューニングが施される。駆動方式はFFである。

サスペンションは、引き続きフロントがマクファーソンストラット、リヤがマルチリンクとなるが、スプリングレートをフロントで5%、リヤで15%高めたことに加えて、各パーツの設計を見直すことで、ハンドリング性能とスタビリティをともに高めている。フロントアクスルにアルミ製のサブフレームを採用し、軽量化と高剛性化を図ったのも見逃せないところだ。

注目したいのが、電子制御油圧多板クラッチを用いたフロントディファレンシャルロック(VAQ)が標準装着となったこと。ゴルフ7GTIパフォーマンスやゴルフ7GTIクラブスポーツ、ゴルフ7GTI TCRに搭載されたこのデバイスにより、ハンドリング性能を高めることが目的である。また、可変ギアレシオのプログレッシブステアリングも、セッティングの変更などによって、さらにダイレクトな味付けになっている。

可変ダンピングシステムのDCC(アダプティブシャシーコントロール)はオプション。車両の設定で、コンフォートとスポーツが切り替えられるほか、インディビジュアルモードでは15段階から好みの特性を選ぶことができる。

さらに、ESCを使ったトルクベクタリング機能のXDSと、フロントディファレンシャルロック、DCC(オプション)を統合制御する「ビークルダイナミクスマネージャー」を新たに搭載することで、快適性とドライビングダイナミクスを高めている。

ESCについては、通常動作に加えて、ESCスポーツとESCオフが選択できる。

タイヤとホイールは、下記のように17インチ、18インチ、19インチを設定。19インチはタイヤ幅が10mm拡大となった。ブリヂストン「TURANZA T005」、「POTENZA S005」、グッドイヤー「EAGLE F1 ASYMMETRIC 3」、「EAGLE F1 SUPER SPORT」、ハンコック「VENTUS S1 evo 3」などが工場装着タイヤとなる。

Golf 7 GTI PerformanceGolf 8 GTI
225/45R177.5J×17 +49BS TURANZA T001
DL SPORT MAXX RT
225/45R177.5J×17 +51BS TURANZA T005
GY EAGLE F1 ASYMMETRIC 3
225/40R187.5J×18 +49BS POTENZA S001225/40R187.5J×18 +51BS POTENZA S005
GY EAGLE F1 SUPER SPORT
225/35R197.5J×19 +51Conti Sport Contact 5P
PIRELLI P-ZERO
235/35R198J×19 +50BS POTENZA S005
GY EAGLE F1 SUPER SPORT
HK VENTUS S1 evo 3

(Text by Satoshi Ubukata)