ダンパーをテインの「EnduraPro PLUS」に交換したポロにあらためて試乗、その効果を確認した。

ことの始まりは、オドメーターの数字が90,000kmに近づいた6R型「ポロ」の走りに不満を覚えたのがきっかけ。ダンパー交換で以前のシャキッとした走りを取り戻したいと考えていたところ、純正パーツと同程度の価格でグレードアップ可能なテインのEnduraPro PLUSを知り、試してみることに。

EnduraPro PLUSとその装着については上記のレポートをご覧いただくとして、あらためてポロの走りをチェックする。

走り出してすぐに気づくのが、ダンパー交換により、ドイツ車らしい落ち着いた動きを取り戻したこと。以前は、乗り心地は良いけれど、ややフワフワした動きが気になっていたのだ。それが、ダンパー交換後は、快適な乗り心地を確保しながら、フワフワした無駄な動きが解消され、「ドイツ車ってこうだよね!」という好ましい状態に変化している。

都市高速(首都高速)を走ると、ダンパー交換の効果はさらにはっきりする。中高速のコーナーを通過する際、それまではボディのロールが大きく、しかもロールのスピードがやや速かったことから、コーナリングに不安を覚えることがあったが、ダンパー交換後は、ロールの大きさも速さも明らかに抑えられて、無駄な動きが見られなくなったのだ。

そのおかげで、速いペースでコーナーに飛び込んでも、ポロの挙動は落ち着いており、安心してステアリングホイールを握っていられるようになった。

一方、直進の場面でも、高速走行時に見られた前後方向の揺れ、すなわちピッチングが解消され、安定感が増している。さらに、ポロ本来の優れた直進安定性にも磨きがかかった印象だ。

EnduraPro PLUSの場合、16段階の減衰力調整機構が付いており、今回はその中間の設定としたが、ドライバーの好みにより、「もっとハードに!」とか「もっとしなやかに」といった設定も可能である。純正ダンパーにはないこういった機能も、走りにこわだるオーナーにはうれしいかぎりだ。

結論としては、ダンパーの交換で、ドイツ車らしい落ち着いた走りがポロに戻ってきた。旧型とはいえ、まだまだ現役で頑張っているポロだけに、これからも長く付き合うのに、足まわりのリフレッシュは実に効果的といえる。

(Text & Photos by Satoshi Ubukata)