2019年10月25日、フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、三重県の鈴鹿サーキットにおいて、限定車「ゴルフGTI TCR」を発表し、同日より受注を開始した。

ゴルフGTI TCRは、WTCR(ワールド ツーリング カー カップ)やTCRジャパンシリーズに参戦するレーシングカー「ゴルフGTI TCR」のロードゴーイングバージョンとして開発されたモデルだ。

搭載されるエンジンは、ゴルフRに搭載される2.0 TSIエンジンを専用チューンし、ゴルフGTIよりも60psアップした最高出力213kW(290ps)、最大トルク380Nmを発揮する。

トランスミッションは、7速DSGを搭載。さらに、ゴルフGTIパフォーマンス同様、電子制御式油圧多板クラッチを用いたフロントディファレンシャルロックや、大径ブレーキを採用することで、走る、曲がる、止まるの性能を向上している。

さらに、人気のアクラポヴィッチ製チタンエキゾーストシステムの搭載により、官能的なエキゾーストサウンドを奏でるのが特徴だ。

室内は、TCR専用のファブリック&マイクロフリースシートを採用。シート地に加えて、シフトレバーやステアリングホイールに赤のアクセントを加えることで、GTIらしさを強調している。

ほかにも、ドアを開けたときに地面にTCRロゴを映し出すプロジェクション機能や、専用デザインのサイドスカート、フロントリップスポイラー、リヤディフューザー、ブラックペイントのルーフ、19インチアルミホイールなどにより、精悍さに磨きをかけた。

発表会ではWTCRのために鈴鹿サーキットを訪れたベンヤミン・ロイヒター選手と、フォルクスワーゲンモータースポーツのダイレクターを務めるスベン・スミーツ氏がトークショーに参加。ロードゴーイングバージョンのゴルフGTI TCRの開発に参加したロイヒター選手が、このモデルの開発秘話やその魅力を語った。また、スミーツ氏からはWTCRを戦うゴルフGTI TCRの開発状況や次期モデルについて話があった。

ロードゴーイングバージョンのゴルフGTI TCRは600台の限定販売で、ボディカラーは、ピュアグレー×ブラックルーフ、ピュアホワイト×ブラックルーフ、トルネードレッド×ブラックルーフ、ディープブラックパールエフェクト(ルーフ同色)が用意される。

価格は509万8000円(税込)で、2019年11月から順次納車が開始される。

(Text & photos by Satoshi Ubukata)