全日本ラリー選手権第7戦横手ラリー2019、なんと35年ぶりの全日本ラリーだったそうです。そのせいもあって、盛り上がりに大感動しちゃいました。沿道、オウチの前、広場、もう応援のみなさまがスゴイんですっ! 地元の皆さんの盛り上がり、応援が頼もしくて、感動しながら走っていました。たぶん、沿道での応援は、全日本ラリー選手権の中で、いちばん多いのではないかしら……。
こういった街の振興施策として、ラリーを有効に使っていただけるというのは、本当にうれしいこと。「モータースポーツを日本の文化にしたい!」というのは、私の活動の大義名分のひとつでもありますから、本当に本当にうれしかったです。今年は秋田ふるさと村という公園がスタート地点でしたが、こうなったら次回はすぐそこのイオンモールで、みんながお買い物に来る夕方とかにセレモニアルスタートしちゃったりすると、もっともっと盛り上がるかも?!
実はこれを発案したのはわがチームのメカニックさん。実現するといいですよね~。っていうか、私と同じようにモータースポーツを日本の文化にしたい、盛り上げたいって、チームメンバーが思ってくれているというのがなによりうれしかったです。今年のチームは団結力バッチリ!笑顔が絶えず楽しくやらせていただいています~。
ただね、今回のラリー、本当のホントに暑かったんですよねぇ。横手市って暑くて寒いといわれる盆地なんですよね。でもね、街の中にはた~くさんお花が植えられていて、目にも鮮やか、気持ちが晴れやかになる街でした。ちなみにどれくらい暑かったかというと、サービスパークのテントの下は46度まで気温が上がったほど! 暑い中頑張ってくださった、チームメンバー&スタッフのみなさまには、本当に感謝感謝です。
2019年7月25日(木)横手に向けて出発!
ついこの前カムイ大会が終わったばかり……という感じではありますが、横手ラリーに出発です。ラリーからラリーまでの間がなかったので、基本的にマシン(フォルクスワーゲン ポロGTIのさくらちゃん)はそのまんま。基本的なメンテナンスをしてそのままの状態で出発することになりました。
横手ラリーは比較的スケジュールは緩やかで、この日はレッキ受付のみ。横手焼きそばを食べて明日に備えます。
2019年7月26日(金)レッキ
秋田の林道は初めて走りましたが、道幅は狭いものの、路面はそこそこフラットでいい感じ。砂利の下は意外とカタイ地盤のように感じられました。
ただし、全車が通った後の2本目のレッキの頃には「これは明日確実にワダチになりそう……」っていうような場所がチラホラ。でも私が苦手とするギャップ箇所が少ないのはありがたいかな。ギャップって、そのまま行っちゃうか、減速するか、判断が難しいんですよねぇ。
2019年7月27日(土)DAY1
前回のカムイと比べると断然乗りやすくなったさくらちゃん。神田チーフメカニックが、私の好みはこんな感じかなぁ~?と予想してセッティングしてくれたという足回りが、バッチリ当たりました!
さすが神田さんっ! こういうときに調子に乗ると危なかったりするので、コ・ドライバーの佐竹尚子さんにも「明日も走りたいから、初日は抑えめで行くのでよろしくお願いします」と、お願いしたりして(笑)
と言いながらも、楽しく走れちゃったんですよね。そうしたら……!!!
今回のSSはところどころコンクリート路面が出てくるのですが、これがまた滑るんですよ。まぁタイヤがグラベル用タイヤだからなんですが、ビックリするほど滑るし、タイヤがすぐになくなっちゃう。そこは抑えろって話なのですが、どこまで抑えればいいのか、路面を読み続けなければならないラリーは、こういう加減が難しく、危うくいきかけました……。でもセーフ!
続いて、フィニッシュ看板の先で急に右に曲がるところがあるんですが、これがまた下り坂で、そのフィニッシュの先に穴があり、なんとかフィニッシュの先は曲がれたものの、今度は立木が現れ、これまたなんとか避けたという具合で……。でもセーフ!
初日、初日!自分を抑えないと!
そのせいか午後のSSのコンクリート路面、下りのフィニッシュ×2は、「ここまで抑えなくても、抑えすぎたかなぁ?」になっちゃいましたが、それよりも懸念していたとおり、ワダチがとんでもないことになってきました。かなり困った……状態ですがなんとかやり過ごしDAY1はフィニッシュ。明日に備えます。しかし暑い!
ちなみにさくらちゃんはエアコン完備。デフロスターにすると、オートエアコンがオンされちゃうタイプということもあり、SSではエアコンを基本切って走っていますが、あまりにフロントガラスが曇ってきたらデフロスターオン、つまりエアコンオンで走っているという状況。当然リエゾン区間はエアコン全開です!
「圭ちゃん、もしかして、ポロってエアコンついてるの?」と他の選手にうらやましそうに聞かれること数回。「いやぁ、重量が重くなる云々より、エアコンついてる方が断然いいよ!」と皆さん口を揃えておっしゃってました。「ウチなんてエアコンついてるのに壊れてるんだよ! 意味わかんない!」と、憤慨していたクルーの方も数名いらっしゃいました……。やっぱり文明の利器はスゴイ!
2019年7月28日(日)DAY2
「午前中の体力のあるうちに、もう少しセッティング詰めてみますか!」ということで、DAY2はトライすることにしました。
なのになのになのに~、なんと!SS1でパンクしちゃったんです……。思い当たるのはグラベルとコンクリート路の切り替わりのギャップ。土の部分がドンドン掘れちゃって段差になってるのはわかったので、ほとんど止まるくらいで行ったのですが……。もう石を混ぜたゴツゴツのコンクリートがむき出しなのが、走りながら目で見てもわかるくらいゴツゴツで、でもワダチも深いのでコースは外せなくて……という、たぶんあの場所が原因だと思うんですよねぇ。
いきなりペシャン!とはならなかったので、そのまま走ったために、逆にその先でコントロールが怪しくなり、あやうくガードレールに行きかけましたが、これまたセーフ。なんだかんだでタイヤ交換に時間が掛かってしまう私たちは、SS中でタイヤ交換したくなかったのでさらにそのまま先に進もうと試みたものの、パンクに気づいてから2kmくらい走った時点でリム落ち状態になってしまったのでストップ。まだこの先2kmのSSをそのまま走ったらクルマが壊れそうということで、広めの場所を見つけてタイヤ交換することにしました。ここで8分のロス。ううむ、クラス順位でも定位置から上が見えていただけに悔しい限りです……。これはでも……アウト~!ですかね。
ようやくタイヤが復活したというのに、次のSSでさらにやっちゃったんですよぉ。フライングフィニッシュ予告看板の先で、グラベルとコンクリートが切り替わるところがあるのですが、たぶん無意識のうちに取り戻そうとか思っちゃったんでしょうね。そこは下り坂!で、曲がり切れず……。実は左の土壁にドーンとぶつかっちゃったんです! SSを出てからクルマをチェックしたところ、ぶつかった場所がラッキーで、ぶつかり方も良かったみたいで? タイヤに泥がつまっただけで済みました。というわけで、こちらはでもセーフ!
午後はさらなるワダチとの闘い。これがまだうまくできないんですよね……。さらにここで「このまま無事フィニッシュすれば5位」という順位が見えてきたので、二人で相談しポイントゲットのために抑えていくことにしました。せめて……と、ギャラリーステージの前でサイドターンを試みましたが……失敗! 危うく止まりかけました(笑) 尚子さんからは「サイドターン禁止令」が出される始末……トホホ。というわけで、無事フィニッシュ! いやはや暑かった!
参戦スケジュールのお知らせ
今年の11月にWRCのプレイベントラリーが行われることになりました。「セントラルラリー愛知・岐阜」(Central Rally Aichi/Gifu)が開催されます。やはりWRCに出たい!ラリージャパンに出たい!というのが夢のひとつでもある私は、こちらのイベントに参戦しようと思います。
となると、その前週が全日本ラリー選手権の最終戦福島ということもあり、そのひとつ前のRd.9ハイランドマスターズに参戦し、その成績如何で福島をスキップ。セントラルラリーに備えようかと思っております。
これは、ハイランドマスターズとセントラルラリーはターマック、福島はグラベルということも配慮しております。ただし全日本ラリー選手権が6戦ポイント有効なので、どのラリーを選ぶか成績如何ではありますが……。
「いくつになってもチャレンジはできる! 眠れなくなるほどの大きな夢を、竹岡 圭と一緒に追いかけて、叶えてください~!」
(圭rally project 竹岡 圭)