写真は日本の状況を説明するBOSCH APS CDRプロジェクトマネージャーの里 廉太郎氏

2018年10月10日、ボッシュは、近年重要性が高まるCDR(クラッシュデータリトリーバル)についての活動状況を説明する「BOSCH CDR ステークホルダーカンファレンスインジャパン 2018」を開催した。写真(左)はボッシュ グローバルCDRプロダクトマネージャーのビル・ローズ氏。

エアバッグなどが作動するような事故が発生したとき、車両の状況やドライバーの操作を記録するのがEDR(イベント・データ・レコーダー)だ。このデータは、事故原因の解明に役立つとともに、クルマの安全技術の開発にも多いに役立ち、今後、公平かつ透明性の高い事故調査には、EDRデータの取得と、その解析が重要になると考えられる。

ボッシュでは、事故車両からEDRデータを読み出し、レポートを作成するCDR(クラッシュ・データ・リトリーバル)を提供。たとえば、アメリカではトヨタがボッシュのCDRツールを使い、EDRデータをボッシュのサーバーにアップ。これをトヨタの研究開発部門が活用している。

写真は日本の状況を説明するBOSCH APS CDRプロジェクトマネージャーの里 廉太郎氏

日本では、2017年6月にボッシュがCDR機器の正式販売を発表するとともに、EDRを活用した精度の高い事故調査を実現するため、日本向けCDRアナリスト制度をリリース。2018年10月時点でCDRアナリストはすでに50名に達し、今後さらに数は増える見込みだ。

現在、ボッシュのCDRは17の自動車メーカーをはじめ、損害保険会社や独立系事故鑑定会社などに利用されている。今後、自動運転技術の進化にともない、EDRデータ活用の重要性はさらに高まると見られている。

(Text by S.Ubukata)

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