決戦はこの週末

気がつけばもうこんな時期なんですね。

ルマン24時間耐久レース、決勝はこの週末です。

1年で一番夜の短い時期を狙って開催される24時間耐久レースがルマン24時間です。フランスのルマンにあるブガッティサーキットと公道をつなげてできる期間限定の「サルト・サーキット」を舞台に、今年もまたアウディとプジョーが火花を散らします。

2006年以降、アウディはV12 TDI（直噴ターボディーゼル）を積む「Audi R10」で3連覇を果たしました。初年度の2006年、僕はルマンでR10の勇姿を見ることができましたが、派手な見た目とは裏腹に、目の前を音もなく駆け抜けるR10に度肝を抜かれたのを覚えています。

そして今年は、V10 TDI搭載の「Audi R15」で表彰台を狙います。僕は日本から応援してますが、無事予選が終わったところで、ルマンウィーク前半を振り返ってみましょう。

ルマン24時間は、月曜日の車検からプログラムが始まります。

車検はサーキットではなく、ルマン市中心部の「ジャコバン広場」で行われます。だから会場は、写真のような人だかり。

車検は月・火の2日間にわたりますが、たいてい有力チームは月曜日に車検を受けます。その後はお決まりの写真撮影。

アウディワークスの「アウディスポーツチームヨースト」「アウディスポーツノースアメリカ」の3台。さすがビシッとキマってます。

こちらはR10で出場するカスタマーチーム「Team Kolles」です。

3日目の水曜日は18時から6時間にわたりフリー走行が開催されます。サルト・サーキットは期間限定のため、事前にテストするチャンスはありませんから、各チームとも気合いが入ります。

走行開始時は雨が上がっていたようですが、途中から再び雨に見舞われました。

この時期、21時くらいまでは明るいルマンも、さすがに雨模様だと暗くなるのが早いですね。

奥の方に見えるのが有名なダンロップブリッジ。ブリッジというくらいですから、看板の中は橋になっていて、コースを渡ることができます。

22時を過ぎると、サルト・サーキットは闇に包まれます。

雨の夜......考えただけでも辛そうです。

今年もセーフティカーはR8。フロントグリルとサイドブレードから判断して、V10のR8 5.2ですね。

4日目の木曜日にはいよいよ予選が行われます。予定では19時スタート。21時から22時に1時間のインターバルをはさんで24時まで、4時間の真剣勝負です。

実際にはこの前に行われていた「フォーミュラ・ルマン」でアクシデントがあり、19時25分からのスタートとなりました。

後半の2時間はナイトセッションになります。遅い時間のほうが気温が低く、エンジンパワーが出るため、ラップタイムの更新が期待できます。

注目の予選結果は、カーナンバー#1のR15のベストタイム3:23.650を、予選終了間際に#8のプジョー908が0.762縮めてポールポジションを獲得。アウディ勢は、#1が2位、#2が6位、#3が7位のポジションとなり、アウディとプジョーが7位までを固めています。

［予選結果］

5日目の金曜日はフリー走行や予選はなく、公式プログラムとしては、18時からルマン市中心部でドライバーのパレードがあるくらい。もちろん、メカニックは決勝に向けて準備に余念がないのでしょうが。

そして6日目の土曜日、24時間の戦いが始まります。残念ながら、ここ数年、日本ではTV中継がなく、インターネットだけが頼りですが、レースの展開をこまめにチェックしようと思っています。

果たしてAudi R15は初優勝を飾れるのか？

ルマン24時間のスタートは、現地時間の13日15時です。

トム、期待してるからね！