写真はイメージです。海外を走ってきたわけではありませんので、念のため(笑)
連れていったのは、1.4L TSI"ツインチャージャー"を搭載するゴルフヴァリアントTSIコンフォートラインです。先日のプレス試乗会で1時間ばかり乗り、ぜひ長時間・長距離をドライブしたいと思っていたんですよ。たまたま名古屋に行く用事ができたので、広報車の空き状況を問い合わせると、ちょうど空いていたので借り出したというわけです。
実際は"サルサレッド"の広報車をあらためて眺めると、とても不思議な印象です。僕の愛車と同じ色、ほとんど同じリアのスタイルにもかかわらず、フロントがまるで違うんですから。乗り込むと運転席の前には、まさにゴルフ6の世界が広がっていました。
シングルチャージャーの愛車に比べると、明らかに出足は力強い。エンジンルームからのノイズもよく遮断されていて、新しいのはいいなぁと感心します。街中を走行して気づいたのは、僕の旧トレンドラインに比べて、シフトアップのポイントが高いこと。たとえば、愛車は60km/hを超えたあたりで7速に入っていますが、この新コンフォートラインは同じような状況で、まだ5速だったりします。旧トレンドラインは1500rpm以下で走ることもざらにあるのに、新コンフォートラインはエンジンの回転を1500rpm以下に落とすことがほとんどありませんでした。そのせいかどうかはわかりませんが、いつもの通勤ルートでは、新コンフォートラインのほうが1割くらい燃費が劣ります。愛車に15インチの「Earth-1」を履かせている影響もあるかもしれません。また、16インチを履く新コンフォートラインは、まだサスペンションが渋いのか、愛車ほど穏やかな乗り心地ではありません。ブレーキ径が大きいのでコンフォートラインをインチダウンすることはできませんが、せめてスポーツ系のタイヤではなく、コンフォート系のタイヤに変えたいところです。
高速に入ると、乗り心地の問題はさほど気にならなくなり、フォルクスワーゲンらしい落ち着いた挙動と、軽くステアリングホイールを押さえているだけで矢のように進む優れた直進性を示します。実はほんの数日前、日本メーカーの高級サルーンで高速を走りましたが、リラックスして運転できるという意味では、このゴルフヴァリアントのほうが上手です。
加速性能は十分過ぎるほど。往路は比較的時間に余裕があったので、クルマの流れを乱さない程度に、左レーンをのんびり走りました。東名〜伊勢湾岸道〜名古屋高速というルートをあわせて347km、平均速度約85km/hで走ったときの燃費は17.6km/L。前回、8speedのゴルフ6ハイラインで走行したときに比べて1km/L以上差をつけられています。ハッチバックに比べて、ボディが大きい、重い、あるいは、まだエンジンが硬い......。いろいろ原因は考えられますが、それでも、走りの良さを考えると優等生でしょう。ちなみに、東京と名古屋を往復し、都内の低速走行も経験したときのトータルの燃費は15.5km/Lでした。
ひとつ残念なのが、新コンフォートラインのシートが僕の体にあわなかったこと。ランバーサポートもあり、これで長距離も安心と思いきや、名古屋から戻るころには腰が痛くなり、ランバーサポートを使っても痛みは解消されませんでした。その点、愛車の旧トレンドラインは、ランバーサポートのないシンプルなシートですが、長距離でも腰が痛くなることはなく、僕の体にぴったりです。
広報車を返却後、久しぶりに愛車に乗ると、新コンフォートラインの印象が残っているからなおさら、出足はのんびり感じられ、加速時のノイズも目立つんですが、でも、とても落ち着きますし、快適です。
こんなクルマに出会えて、ホント、ラッキーでした。たまには感謝の気持ちをこめて、洗車でもしようかなぁ(笑)