とはいうものの、新型の日本導入までにはまだまだ時間がかかります。早くて来年の春? それとも夏? 東京モーターショーでジャパンプレミアなんてことはないでしょうが、いずれにせよヨーロッパと日本のあいだに"時差"があるのは確かです。
それを見越してフォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)が投入てきたのが、「ゴルフ マイスターエディション」です。ゴルフ7登場まで、このクルマでもうひとふんばり......というところでしょう。
巷ではよく、「ドイツ車は最終モデルを買え!」なんてことがいわれています。モデルイヤーごとに改良が行われ、カタログに表記されないような細かい仕様変更を重ねて、すっかり熟成した最終モデルは、デビュー直後の新鮮さとはまた違った魅力があります。
しかも、
ゴルフ6が日本で発売されたときの資料を引っ張り出すと、デビュー当初に用意されていた「ゴルフTSIコンフォートライン」は、同じ1.4 TSIエンジンを積み、価格は275万円。
その流れを汲むゴルフTSIコンフォートライン マイスターエディションは4万円高の279万円ですが、ゴルフTSIコンフォートラインに装着されなかったバイキセノンヘッドライトに加えて、アルカンターラ&ファブリックシート/スポーツシート(前席)、パドルシフト付きのマルチファンクションステアリングホイール、さらには、人気のLEDダークテールレンズなどが標準装着されています。
これだけでも、どれほどお買い得かがわかります。
そして、あらためて試乗すると、クルマとしての完成度が実に高い。基本部分をゴルフ5から踏襲したゴルフ6ですから、走る・曲がる・止まるのあらゆる動きが熟成されていて、文句のつけどころがない仕上がりを見せています。これに、ゴルフ6の特徴である静粛性の高さが加わって、快適なことこのうえありません。
個人的には、TSIトレンドラインだけでなく、このTSIコンフォートラインにも、アイドリングストップやブレーキエネルギー回生機構により低燃費に貢献する「ブルーモーションテクノロジー」を搭載してほしかったんですが、それを除けばこのゴルフTSIコンフォートライン マイスターエディションは「ゴルフ6の集大成」といっても過言ではないでしょう。
いまゴルフがほしいというひとには、太鼓判を捺してオススメできるモデルです。
(Text by ub!)