広報車のボディカラーがトルネードレッドというのはわかっていましたが、実物を見ると、これがなかなかカッコいい! レギュラーモデルは落ち着いた色ばかりなので、かなりイメージが変わりますね。R-Line専用のエアロパーツとあいまって、とてもスポーティでスタイリッシュにまとまっています。
インテリアも、タングステンシルバーのデコラティブパネルによりクールな印象が強められています。ゴルフヴァリアントに比べて、ワイドですっきりしたダッシュボードのデザインからは余裕が感じられます。
このクルマ、ベース価格は349万9000円でですが、オプションのバイキセノンヘッドライト、純正ナビ、そして、レザーパッケージが追加されているため、実際には76万6800円アップの426万5800円になりますが、それでも価格よりも立派に見えます。
さっそく走らせてみると、想像以上に乗り心地が硬い! スポーツサスペンションと18インチタイヤが悪さをしているのか......と一瞬思いましたが、オドメーターを見ると1000kmそこそこ。まだ、ダンパーにアタリがついていないようです。
実際、クルマを返却する頃には、多少乗り心地がマイルドになって、首都高の段差を越えるときのショックがかなり軽減されていました。まあ、それでも硬めでしたが(笑)
エンジンは122psの1.4 TSIシングルチャージャー。ゴルフ6時代のコンフォートラインなどに搭載されていたエンジンですね。ゴルフ7になって、このエンジンは日本仕様から消えてしまいました......。
正直なところ1470kgのパサートヴァリアントに対しては余裕があるとはいえませんが、遅くてストレスを感じるほどでもありません。この程よい感じがフォルクスワーゲンらしいかもしれません。
意外だったのはワインディングロードでの走り。パワーはもう少しほしいところでしたが、硬めのサスペンションのおかげで思いのほかシャープな走りが楽しめたのです。下りなら負けないかも(笑)
ふだんよりも長く乗っていたこともありますが、車両を返却するころにはすっかり気に入ってしまったパサートヴァリアント R-Line Edition。走りは程よく、見た目はとびきりスポーティ。もし買うなら、トルネードレッドしよう(笑)
新型パサートヴァリアントがそうでないことを祈りますが、もしもダブルフォールディングじゃないとなると、現行型のパサートヴァリアントが最後の正当派ステーションワゴンということになります。
そのへんは新型を見てのお楽しみということですが、これから長く乗るなら、このパサートヴァリアント R-Line Editionはなかなか魅力的な選択肢かもしれませんよ!
(Text by S.Ubukata)