「e-up!に乗って湘南まで行きませんか?」

そんな誘いにまんまと乗った僕は、12月のある日、e-up!を引き取りに約束の場所へ。

都内某所で待ち構えていたのは日本仕様のe-up! まだ一般には発売されていませんが、プレス向けの試乗車はすでに用意されています。このクルマで湘南を目指すことに。

ここから目的地まではおよそ50km。e-up!の航続距離は185kmなので、満充電なら往復100kmは楽勝? でも、途中でなにがあるかわからないし......。

そんな心中を知ってか知らずか、「目的地でも充電できますので、ご安心ください」というスタッフの言葉に勇気づけられ、いざ出発!


この日、目指したのはオープンしたばかりの「
ところで、e-up!では、Normal、ECO、ECO+という3つの走行モードを選ぶことができます。NormalからECO、ECO+になるほど、消費電力が少なくなります。たとえば、Normalではモーターの最高出力は60kW、最高速は130km/hですが、ECOではそれらが50kWと120km/h、ECO+では40kWと95km/hになります。

実際に走ってみると、ECO+でも十分許容範囲内なのですが、その一方で空調がカットされてしまうことから、季節限定メニューという印象です。そこで、ECOで走ることになるんですが、こちらも空調が抑えられ、ヒーターがあまり効かないので、むしろ寒い時期はNormalしか選択肢がないかもしれません。モーターとエアコンの設定が別々にできるといいのになぁ......。

それでも、往きはECOを選び、ときどきシートヒーターを使って走ってみたところ、電費は8.8km/kWh。1kWhで8.8km走るということは、満タンの18.7kWhなら160kmオーバーはいける計算になります......あくまで計算上の話ですが。
e-mobility station@湘南 T-SITEではe-up!の試乗プログラムを体験。その様子は
とくにエコドライブを心がけなかった帰りの電費は7.1km/kWh。往きに比べて電費が落ちたのは、道路が少し混んでいたことも影響しているはずです。そして往復97kmの電費が下の写真。7.8km/kWhはまずまずの数字でしょうか?


ガソリンの残量計に比べると、みるみる容量が減るe-up!の残量計は、まだEVに慣れていない僕にはハラハラもの。でも、それを除けば、加速はスムーズで力強いし、音は静かだし、乗り心地もとても重厚なe-up!は、とてもファンで快適な乗り物です。先日の試乗会でも思ったことですが、このe-up!は"通勤快速"としては理想のクルマかも!?

そろそろEV元年を迎えたい僕。2015年に実現できるかな?


(Text by S.Ubukata / Photos by H.Ohshima, S.Ubukata)