パリ国際自動車ショー(パリサロン)で、今回もフォルクスワーゲングループのコンパニオンたちに声をかけながら撮影してみた。
写真はポルシェのコンパニオン。
妖艶さを醸し出すランボルギーニのモデル(写真左下)、シンプルな中にも高級感を漂わすポルシェ、製品知識豊富なフォルクスワーゲンとアウディ(写真右下)の説明員......と、ここパリでもブランドごとのキャラクターが鮮明に現れていて楽しい。
スペインを本拠とするセアトは、同じくスペイン発のファスト・ファッションブランド「MANGO」とのコラボレーションによる衣装を、一部コンパニオンに着用させていた。
ちなみにMANGOとは、フォルクスワーゲンup!のセアト版である「シティゴー」に特別仕様車を設定しているご縁でもある。
チェコを拠点とするシュコダは、コーポレイトカラーである緑のTシャツに、コンパニオンとしては異例のショルダーバッグという組み合わせで臨んでいた。最近流行の、ちょっとレトロなスポーツバッグである。
しかし今回、フォルクスワーゲングループ以外の全メーカーを含めて、最も異色の"コンパニオン"といえば、フォルクスワーゲンが用意したジャイロ付き2輪ホイールであろう。タブレット型ディスプレイが付いていて、話しかけると答えてくれる。
自動音声認識ではなく、別の場所にオペレーターがいて通信しているのだそうだ。それでも彼女によると、英・仏・伊堪能で、スペイン語も少し話せるという。 ボクの顔は先方に見えているようだが、画面にオペレーターの顔は表示されない。戦後の覆面歌手コロムビア・ローズならぬ、覆面コンパニオンである。
その後観察していると、ブースの来場者はほとんどが「こんにちは。元気?」といった単純な会話に終始している。本来は「新型パサートのアクティブ・インフォディスプレイの切り換えは」といった商品説明もできるのだろうが。企画者としては歯がゆいところだろう。
(文と写真=大矢アキオ Akio Lorenzo OYA)