■ Lucky(Hongkong)
■ 1/20
■ Friction Powered
いいダシのとれそうな、いや、いい味の出ているプラスティックの初代ゴルフ。
メッキバンパーの黄色い4ドアボディに書かれた『ADAC Strassenwacht(アーデーアーツェー シュトラーセンヴァハト)』の文字はドイツの"ロードアシスタントサービス"です。ルーフのサイレン、左側の赤色灯が惜しくも紛失しておりますが、働くゴルフの雰囲気はバッチリ。素敵です。プロポーションもよく、フロントグリルやエンブレムも意外に精密に再現。時代がかったブルーのウィンドウにはワイパーがモールドされています。怪しい造形ですが、ワイパーの向きからすると右ハンドル仕様のようです。不思議ですね。
この手のプラ製ミニカーには珍しく、エンジンフードが可動するのですが、開けてびっくり、見慣れたゴルフの横置きエンジンではなく、不思議な形のエンジンが納まっています。二又の排気管はV型エンジン?ほかの車種のものを使い回してるのでしょうか。全体的にきっちりしてるのに、油断ならない隠し味です。シャシーを見ればFF方式のゴルフにも関わらず、デフがリヤに設けられています。これはハズミ車を収納するためでしょう。
スケールモデルのような、玩具のような、味わい深い一台です。
◆ das kleine Golfgang(ダス クライネ ゴルフガング)は、ゴルフのミニカー、"Golf玩具"にまつわるコラム。1974年に実車が誕生して以来、古今東西で作られてきたゴルフのミニカーたちの小さなボディに垣間見えるストーリーを、小さく紹介してゆきます