■ Welly(China)
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音感って言うのは、面白いです。濁点が力強かったり、パピプペポ、が可愛かったりするのは、人類共通なのかな、という気がします。「セダン」はいかにもダンナ様って感じだし、「バン」は、あの荷物のドアが「バン!」て閉まる感じするし。「サルーン」なんて、じつに流麗で、塗装もツルーンとした高級車な感じしませんか。
で、クーペです。なんだか特別な響き。いい趣味、というか、お洒落なオトナ、というか、しかも小型で俊敏な雰囲気。シロッコは、ゴルフのシャシーに、より低いクサビ形のボディを載せたVWのクーペ。古くは、カルマンギアに遡り、初代シロッコ、シロッコ2、そしてコラードと言う名のモデルがありました。その後永らく途絶えていましたが、2008年、突然甦ったVWクーペがこのシロッコです。
こんな風に、車名や伝統を大切にして、その魂をきちんと受け継いでゆくのがVWのクルマづくりのステキなところだと思います。この白いミニカーは、低くワイドなプロポーションを良く再現しています。精密すぎず、かといって、いい加減すぎず、ミニチュアカーと玩具のちょうど真ん中、良い塩梅な一台。残念ながらリヤゲートは開きませんが、前輪はステアでき、エンジンフードとドアが可動です。ちょっと前輪を切って置いておくだけでもひゅんと走り出しそう。
ユーミンの名曲DESTINYの中で「緑のクウペが・・・」って唄われてますが、ここがセダンだと、唄われている「遊び人」なイメージに合わないのはなぜでしょう。シロッコ、乗ってみたいなぁ。
◆ das kleine Golfgang(ダス クライネゴルフガング)は、ゴルフのミニカー、"Golf玩具"にまつわるコラム。1974年に実車が誕生して以来、古今東西で作られてきたゴルフのミニカーたちの小さなボディに垣間見えるストーリーを、小さく紹介してゆきます。101回目以降、ゴルフ以外の水冷VWも紹介していきます。