■ Passat

■ Sunny (Japan)

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■ Plastic Kit

ターゲットを考えてみましょう。子ども向けでしょうか、オトナ向けでしょうか。

モノは、マッチ箱サイズ、ご覧のような組み立て式の初代パサート。仕様はどうみても、お菓子のおまけクオリティですが、車種の選定が渋い。渋すぎる。

これは、無邪気なお子様、分別のある大人の両者を捉えた巧みな商品戦略といわざるを得ません(笑)。

事実、モデル化にあたって選ばれているのは2ドアモデル。あのパサートの2ドアです。この渋さったら、留まることをしりません。


実車の登場は1973年、デザインはあのジョルジェット・ジウジアーロ氏です。

箱絵の素朴なイラストは大人の鑑賞にも耐えるデフォルメなしの味わい深さなのに対し、内箱は傾斜を利用したスタート台になるなど、やはり幅広い層に受け入れられる絶妙なつくりになっています。

しかし果たして、当時の子どもたちに、初代パサートの認知はどれほどあったのでしょうか。


お母さんにこれをねだる子どもがいたのでしょうか。ビートルでもなく、ゴルフでもなく、パサート。もしかすると、実車が出てすぐに登場したオモチャなのかもしれません。

当時、駄菓子屋さんの店先(←決めつけてる)でこのマッチ箱がどれくらいの輝きを放っていたのか、想像するとなんだか微笑ましい逸品です。

40年の時をこえて、再び広く紹介させていただけることを嬉しく思います。



◆ das kleine Golfgang(ダス クライネゴルフガング)は、ゴルフのミニカー、"Golf玩具"にまつわるコラム。1974年に実車が誕生して以来、古今東西で作られてきたゴルフのミニカーたちの小さなボディに垣間見えるストーリーを、小さく紹介してゆきます。101回目以降、ゴルフ以外の水冷VWも紹介していきます。