ほとんど思いつきでスタートした「8speed 5周年記念プロジェクト」。

編集部にやってきたのは......コラードVR6!
最近めっきり街中で見る機会が減ったコラードだけに、久しぶりに目の当たりにしたら懐かしのなんの! 僕自身もほしいクルマの1台だったし、某月刊自動車誌で駆け出しのころ、おろしたての新車を渡され、試乗に備えて"慣らし"をしたのはいい想い出だ。あのときはクルマを返したくなかったなぁ。

その後、中古で手に入れようと思ったこともあるが、「コラードはやめとけ!」というアドバイスばかりで、結局愛車になることはなかった。でも、今回は5周年記念プロジェクトなので、潜んでいるトラブルは覚悟のうえで、まずはリフレッシュを進めていこうと考えている。


前置きはさておき、目の前にあるコラードは、1995年モデルのVR6。コラードの最終モデルで、この時期はVR6しか選べなかった。そのかわり、4ATに加えて5MTがラインアップに追加されている。新車の税抜き価格は、5MTが371万円、4ATが381万円だった。

編集スタッフがいうとおり、外観はノーマル。スピードラインのアルミホイールも当時のままだ。インテリアもほぼオリジナルである。


搭載されるのは2861ccの6気筒エンジン。6気筒としては幅が短いのが特徴だ。これを実現したのがVR6という発想。VRはV型直列という意味で、15度という狭いバンク角を持つV型エンジンでありながら、シリンダーを入り組ませることで直列エンジンと同じようにシリンダーブロックを一体化。直列6気筒の性格を持つV6エンジンなのだ。最高出力190ps、最大トルク25.0kgmの実力を持つ。

ちなみに、コラードの場合はSOHCだったが、この流れを汲むゴルフR32ではDOHC(カタログ上はSOHCと記載されている)になっている。


エアバッグが装着されているのは1995年モデルの証である。オドメーターに刻まれている数字が10万3700kmを少し超えたこのコラード、さすがにステアリングホイールはツルツルだし、シフトレバーの周囲もこんな状態。シートの表面も相当くたびれている。これはなんとかしないと。


写真ではわかりにくいが、明るいところで見るとフラッシュレッドの塗装は色が褪せている。バンパーなどには塗装のはがれや割れが目立つところも。ボンネット裏をみると、インシュレーターがほとんど残っていない......と、見ているだけでリフレッシュしたい気持ちにさせてくれる20歳のコラードである。


さあて、どこから手をつけようか......。まずはクルマを動かせるように、ナンバー取得から始めようか。そのあとは......妄想は膨らむばかり!?


(Text by S.Ubukata)