2009年11月30日、アウディAGは、「デザイン マイアミ2009」において、同社のフラッグシップサルーン「アウディA8」のフルモデルチェンジを発表した。
シングルフレームグリルと特徴的なヘッドライトが力強さを主張するA8のフロントマスク。クリアなボディラインがラグジュアリーカーにふさわしいエレガンスを表現する。

全長5137×全幅1949×全高1460mmのボディは、現行モデルに対して約80mm長く、50mm幅広い。
LEDポジショニングランプが最近のアウディには欠かせないアイテムとなっているが、新型A8では、ウインカーやポジショニングランプに加えて、メインビームまでLEDとしたのが新しい。
ボディ構造は、初代A8からの伝統「ASF(アウディ・スペース・フレーム)」を採用。スチールで同等の性能を得る場合に比べて40%の軽量化を実現している。
コックピットは、ラウンジのような心地良い空間を目指している。美しい水平基調のダッシュボードがエレガントな雰囲気をつくりあげた。

中央のモニターは格納式。MMIとあいまって、これまで以上にすっきりしたデザインに仕上がった。
MMIのスイッチは新しくデザインされ、コントロールスイッチとファンクションセレクター、そして、マルチメディアシステムがそれぞれ独立する形状となっている。
エンジンは、ガソリンがV8の4.2L FSI、ディーゼルがV8 4.2 TDI、V6 3.0 TDI(出力が異なる2タイプ)が用意される。オートマチックは新開発の8段ティプトロニックを採用。

V8 4.2 TDIでは、quattroにリアスポーツディファレンシャルが標準装備となる。
新機能として用意されるのが、自動ブレーキにより事故を未然に防いだり、事故による損傷を軽減するアウディ・プレセンス・フロント、アウディ・プレセンス・フロント・プラス、アウディ・プレセンス・フロント・リア。
また、夜間、歩行者を検知するナイトビジョンシステムも、事故を防止するうえでは便利な機能だ。
このように、スポーティなデザインとさまざまな新機能で、ライバルに差をつける新型A8。2010年早々にもヨーロッパではデリバリーが開始される予定だ。

(Text by S.Ubukata)