『Volkswagen Racing Team』は、VGJ と V.T.A.が昨年度より開催している「フォルクスワーゲン カレッジリーグ」参加校のうち、昨年度の大学公認自動車部同士の対校公式競技大会等で優秀な成績を収めた上位3校(慶応義塾大学、日本大学、甲南大学)の自動車部員各1名によって構成されるチーム。今年度 V.T.A が実施を予定しているVolkswagen GTI Cup Japan 2011の第1戦から第3戦を、各自がドライバー、マネージャー、メカニックと、1戦ごとに交代で経験する事により、実際のレースに参加するためのノウハウを学ぶ機会となっている。
第1戦の富士スピードウェイには、公木一成(日本大学4年生)選手がドライバーとして初挑戦。初めて走る富士スピードウェイやゴルフGTI カップカーに戸惑いながらも、スーパーGT レーシングドライバー高木真一選手の専属コーチの結果、予選ではGTI カップ5連覇を狙う常勝・浜崎選手にわずか1秒まで迫る2'07.962を叩き出す。#67(サーラカーズ+ル・ボランGTI)をドライブする萩原選手いわく、「若いから、GTドライバーから教わったことの吸収が速く、どんどんタイムを縮めているんだよね。」と話してくれた。
セカンドグリッドから出走となった決勝レースでは、好スタートを切り1コーナーまでは2位をキープしたものの、並み居る歴戦の GTI カップ マイスター達がコーナー毎に仕掛け、2周目に入った時点で既に2台にパスされ4位まで順位を下げてしまった。おそらく他のドライバーは、公木選手を強く意識していたのだろう。その後も、周囲のクルマに気を取られペースが上がらない中、ゴルフ5を駆る勅使河原選手にもパスされたが、無事完走しクラス4位でフィニッシュした。
レース後、公木選手は「こんなに悔しい思いをしたのは初めてです。折角の機会を与えてもらったのになんにもやらせてもらえませんでした。」と率直に気持ちを述べた後、「でも絶対にこのまま終わらせたくありません。悔しかったけれどとても楽しかった。今後ともレース活動を続けたいと思います。」と力強く語った。8speed.netでは次戦以降も、『Volkswagen Racing Team』に注目していきたい。
(Text:M.MAKIMURA)