初日は、バルセロナのカタルーニャ大聖堂でセレモニアルスタートを行い、その後、ターマック(舗装路)のSSを3つ走行するというスケジュール。フォルクスワーゲン勢は、オジェがすべてのSSでトップタイムを叩き出し首位に躍り出る。一方、ラトバラは8秒8遅れで2位に。ミケルセンは27秒8差で6位に着けた。
2日目は6つのターマックのSSでタイムが争われた。初日を首位で終えたオジェは、SS6でパンクに見舞われ約50秒をロス、6位まで順位を下げてしまう。しかし、その後の追い上げでSS9終了時には4位まで順位を戻した。
オジェに代わってトップに躍り出たのがラトバラ。6つのSSのうち3つでトップタイムを叩き出し、2位のソルドに1.6秒差をつけ、最終日のグラベル(未舗装路)ステージに挑むことに。
そして、最終日は3つのSSを2回繰り返すという設定。ラトバラは、タイムが上がらない後続のソルドをじわじわと引き離しSS13まで首位をキープ。しかし、SS14でマシーントラブルに見舞われ、ペースダウンを余儀なきされる。
一方のオジェは、猛烈な追い上げを見せ、SS13終了時点では、トップのラトバラとの差を10秒ほどに縮めていた。そして、SS14で不運なマシーントラブルに見舞われたラトバラに代わり、ふたたび首位に躍り出た。
続く最終ステージでもトップタイムを叩き出し、見事優勝。今季8勝目を手にした。ラトバラはペースを落としたものの、なんとか2位でフィニッシュしている。
これにより、フォルクスワーゲンは、最終戦を待たずしてマニュファクチャラーズチャンピオンが決定。参戦1年目にドライバーとマニュファクチャラーのダブルタイトルを獲得する結果となった。
次戦のイギリスラリーは11月13〜17日の開催。フォルクスワーゲンは有終の美を飾ることができるのか、最後まで注目したい。
(Text by S.Ubukata)